米Microsoftは7日(米国時間)、従業員に対する報償制度について、現在のストックオプション制度から、株式自体を授与する方式に変更する予定であることを明らかにした。
この変更に伴い、同社では将来の株式報償を経費として計上する必要があるが、ストックオプションの経費については修正する必要はない。しかし、同社は過去2年間の所得を発表し直すことにより、投資家が、同社が将来発表する決算報告と比較するための、最も正確な情報を提供するという。
しかし一方では、発表し直す際に過去の所得を低めに修正することで、将来の業績を過去との比較でより高く見せる効果もある。この点について、同社の代表は9日、同社が決算の変更に踏み切ったのは、過去の所得との比較でより業績が上がったように見せるためではない、と語った。
「将来の業績を良く見せるためではない。決算の変更は、あくまで投資家に対して、より透明で将来の決算と比較しやすい過去の業績についての情報を提供するため」と、同代表は電子メールで述べている。
Microsoftは2002年度に遡って所得を発表し直すと説明しており、今回の変更は2003年度の年次報告書には反映されないが、2004年の第1四半期報告書には反映されるという。なお同社では7月1日が年度初めとなっている。来週の四半期所得報告と、7月24日の金融アナリスト向けの会合で、さらに詳しい発表が行われる可能性がある。
再発表がどの程度の規模になるかは明らかにされていないが、同社代表によると、同社は以前オプションを経費として落とすための将来のコストの予測を発表したが、再発表される数字はその予測とほぼ同程度になりそうという。
Microsoftの推計によると、例えば3月31日までの12カ月間、オプションを経費として落とすことにより、純利益は96億ドルから70億ドル弱にまで減少し、27%以上下落することになるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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