米Intelは米国時間7月8日、ネットワーク関連チップのメーカー、West Bay Semiconductorを買収したことを明らかにした。買収額は明らかにされていない。
カナダのバンクーバーに本社があるWest Bay Semiconductorは、オプティカル(光)ネットワーク機器の製造に必要な各種チップを販売している。オプティカルネットワークでは、音声やデータを光信号に変換し、光ファイバーケーブル上を伝送する。
Intelは今回の買収により、自社の既存のオプティカルネットワーク関連オプションを補完する製品群のほか、豊かな経験を持つ設計チームや、今後のIntel製品に利用できる技術を獲得することになる。
Intel関係者によると、同社はWest Bay Semiconductorの約40人の社員と製品群を、自社のオプティカル製品グループに配置するという。
先の関係者の話では、最大2.5ギガビット/秒のデータ転送速度で動作するネットワークにフォーカスしたWest Bay Semiconductor製品の多くが、10ギガビット/秒のネットワークにフォーカスするIntelの既存製品を補完することになるという。
今回の買収でIntelが獲得したチップのなかには ローカルのDSLネットワークのような銅線ベースのネットワークと、ネットワーク通信会社が運用するバックボーンネットワークなどの大規模なオプティカルネットワークとを接続する機器において、利用可能なものもある。
Intelでは、将来的にはWest Bay Semiconductorのオプティカルチップの設計と、自社が近日中に投入する90ナノメートルのチップ製造技術を組み合わせる意向であり、これによって、コストが安く、消費電力も抑えられた、新世代のオプティカルネットワーク関連チップが登場する可能性があり、それがネットワーク関連機器メーカーによる低価格製品の製造につながると、Intelでは話している。
Intelは、ネットワーク関連企業を多数買収しているが、その多くは同社が買収に力を入れた1999年の1月から2001年の12月にかけて行われた。同社はその間、110億ドルを投じて35社の企業を買収している。
同社は、不況に転じた2001年以降は買収を控えるようになり、買収によって手に入れた企業や資産の一部は転売にも踏み切っている。一例としては、通信市場向けソフトウェアを含む各種製品を扱うTrillium Digital Systems事業部などが転売されている。
しかしIntelは、場合によっては、企業や技術の買収に依然として前向きな姿勢を示してもいる。なお、Intelが最後に買収を行ったのは、2002年の5月24日で、この時にはNew Focusから波長可変レーザー技術などの資産を5000万ドルで譲り受けている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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