米IBMは24日、高負荷タスク処理向けのOpteronチップベースのシステムを、スーパーコンピュータファンらに披露する。
IBMの代表者の話では、サンノゼで開催中のClusterWorldカンファレンスで披露されるこのシステムは、デュアルプロセッサのラックマウント型サーバで、厚みは約4.5cm。発売は2003年後半を予定しているという。このマシンは多数のクラスタから、1つの強力な計算エンジンを構成する設計になっている。IBMはこのマシンについて、4月に初めて話をしている。
クラスタシステムは、製薬業や自動車製造、金融業など、負荷の高い計算を要する顧客の間で人気が高まっている。こうしたシステムでは、米IntelのXeonプロセッサが広く採用されているが、ライバルの米Advanced Micro Devices(AMD)も同社の新Opteronチップで市場シェアを獲得しようとしている。
「AMDがすでに採用されている分野では、Opteronへの関心が非常に高い」とIBMのDeep Computingチームの新リーダーとなったDave Turekは述べ、そのような分野として特に政府の研究所を挙げた。「われわれには、顧客からの相当な需要がある」(Turek)
AMDのOpteronプロセッサには64-bit拡張機能があり、IntelのXeonやPentiumと同じソフトウェアを稼動できるばかりでなく、特殊な計算や大量のメモリの確保も可能。この64-bit拡張を利用するには、ソフトウェアをOpteron向けに再構築する必要があり、たとえば独SuSEからは、Opteron用バージョンのLinuxが提供されている。
IBMの高性能コンピューティング事業が競合会社と違う点の1つは、自社のスーパーコンピューティングセンターの貸し出しプログラムだ。このプログラムでは、顧客が、社内マシンでは扱いきれない数値計算が必要なときに、自分でコンピューティングセンターを動かせるというもの。このレンタルサービスを最初に採用した顧客はPetroleum Geo-Services(PGS)だが、IBMは米GX Technologyもこのサービスに契約したことを、24日に発表する見込み。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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