無線技術企業の米Qualcommと通信チップメーカーの米Broadcomは17日(米国時間)、無線規格Bluetoothを使った北米向けの携帯電話生産で提携したと発表した。
Bluetoothは機器間で大変強力な無線接続を実現するが、通信可能範囲がわずか数インチと狭い。しかしここ数年間の宣伝効果で、今や数多くの電子機器に搭載されている。一部のパソコンメーカーはパソコンとキーボード/マウスをつなぐワイヤの代わりにBluetoothを使用している。携帯電話メーカーが電話機にBluetoothを搭載することにより、電話機とコンピュータとの間でカレンダーや連絡事項のやりとりが可能になるほか、ラップトップコンピュータ用のモデムとしても使用できるようになる。
17日の提携により、今後QualcommとBroadcomは、CDMA(Code Division Multiple Access)を使用するより多くの電話機にBluetoothを搭載していく。CDMAはQualcommがコントロールしている携帯電話規格で、主に北米や韓国で普及している。CDMAを利用する電話機でBluetoothを搭載しているものは、まだほとんど存在しない。BroadcomのBluetoothマーケティング担当ディレクターScott Bibaudによると、CDMAのライバル規格であるGSM(Global System for Mobile Communications)を使用する電話機のおよそ2割が、Bluetooth技術を搭載しているという。
Qualcomm CDMA Technologies社長のSanjay Jhaは声明の中で、「世界中の(次世代)無線ネットワークにおけるBluetooth技術の利用の拡大を図りたい」と語った。
両社の契約条件によると、Qualcommは今後同社が携帯電話機メーカーに販売あるいはライセンス供与しているチップセットやデザインに、BroadcomのBluetoothラジオを追加する。このラジオには、データを無線送信するためのデータをフォーマットし、処理を行うBluetoothプロセッサが付属する。Qualcommの声明によると、これらの新しいチップセットやデザインの一部は、すでに顧客向けに出荷されているという。
メーカーが2つの異なる企業の製品を合わせて使用する際に、テストや互換性の問題で頭を悩ますケースが多いが、QualcommのプロセッサとBroadcomのラジオは組み合わせて使用することでより機能性が向上するように設計されているため、そのような問題が解消されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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