組み込み用Linux、初の仕様発表

 組み込み用LinuxのコンソーシアムであるEmbedded Linux Consortium(ELC)は米国時間2月19日、初めての仕様となるELC Platform Specificationを発表した。

 同コンソーシアムはRed Hat、MontaVista、IBMなどが参加しており、携帯電話やネットワークルーターなどにLinuxの導入を促進することを目的としている。

 Linuxはオープンソースのソフトウェアプロジェクトで、利用者が自由にソースコードを変更し、再配布することができる。このため、複数の企業やユーザーがそれぞれLinuxベースの製品を開発・配布しており、時として変化が激しく、混沌とした状況が生まれている。

 そうした問題を解決するために作られたのがELC Platform Specificationである。ELC Platform SpecificationはLinuxを搭載した組み込みデバイスが一定のガイドラインに準拠していることを保証する。同仕様では流動的なLinux技術の一部を「固定」することで、Linux導入を検討する企業に対して、より安定したLinuxの基盤を提供する。

 例えば、MontaVistaの組み込み用Linuxを使用して、ネットワーク・トラフィック・ルータ向けのソフトウェアを開発した企業が、ライバルのLinuxWorksへ乗り換えることも簡単にできるようになる。

 「ELCが仕様をリリースしたことで、Linuxを搭載した組み込みデバイスの開発や導入がより魅力あるものになるだろう」とGiga Information Groupのアナリスト、Stacey Quandtは述べている。

 MicrosoftやWind River Systemsなどと競合する組み込み用Linuxは、現在人気に拍車がかかっている。NECとソニーは、PVR(Personal Video Recorder)などの家電用電化製品にLinuxを採用している。さらにMotorolaは携帯電話の大半に組み込み用Linuxの使用を予定しており、IBMはハンドヘルドPCでの採用を検討している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。


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