米Rambusは米国時間2月17日、チップ間の高速伝送を実現するパラレルインターフェース、Redwood(開発コード名)を発表した。
Redwoodは、米Advanced Micro Devices(AMD)が開発したHyperTransportや、Rapid I/Oなどの業界標準と同等の機能を備えており、データ転送速度が上まわるという。Rambusのマーケティング部門ディレクタのRich Warmkeによれば、「HyperTransportの現バージョンが最大1.6GHzであるのに対し、Redwoodは最大6.4GHzだ」という。ただし、2004年にリリース予定のHyperTransportの新バージョンは、これを上回る可能性がある。
Redwoodの転送速度を飛躍的に伸ばしたのは、革新的な回路基板の設計だ。従来のパラレルバスでは、チップからチップにデータを伝送する際に、データの同期を行う必要がある。このため、チップ間の配線をすべて等距離にしなければならない。Redwoodではこの問題を回避するため、FlexPhaseと呼ばれる回路技術を採用し、データを非同期のまま転送することが可能となった。
「ピンごとにデータのタイミングを制御することにより、パラレルバスの転送速度を高めることができる」(Warmke)
Redwoodでは、別のI/O標準に対応したチップとの互換性を持たせる予定だという。市場でどの程度受け入れられるかはまだ不確定だが、ソニーがRedwoodの採用をすでに表明している。
Redwoodの提供については、これまでのRDRAMとは異なった手法をとる。RDRAMはメーカーに対してメモリ設計のライセンス供与を行い、販売個数に応じてライセンス料を請求していた。Redwoodは、あらかじめ顧客のチップに組み込んだ形で提供し、設計サービスとチップの料金を請求する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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