キヤノンは8月18日、連結子会社である「SED」を9月30日をもって解散すると発表した。これにより、次世代薄型ディスプレイSED(Surface-conduction Electron-emitter Display)の事業化を断念する。
キヤノンでは今回の子会社精算に関して「近年、薄型テレビの価格は想定以上に大幅かつ急速に下落しており、適正な採算性を確保してSEDを事業化することは困難であると判断した」としている。
SEDは、東芝とキヤノンが1999年に共同開発をスタートした次世代ディスプレイ。ブラウン管同様の自発光型ながら薄型化でき、高輝度、高コントラストに優れることが特長だ。
しかし、パネルの試作に成功したものの商品化には至っておらず、5月には開発の凍結を発表していた。9月に解散する子会社SEDは、2004年に東芝とキヤノンが合同で設立。その後2007年1月からキヤノンの子会社として運営されてきた。キヤノンでは、SEDパネルの研究開発業務に関しては、継続していく予定としている。
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