Googleのサービス利用規約は大多数のユーザーには無視されているが、きわめて驚くべき条項が含まれている。18歳未満はGoogleのウェブプロパティを一切利用することが許可されていないのだ。つまり、子供は検索もYouTubeもGmailもニュースも画像も利用できない。
18歳未満のユーザーがYouTubeでスケートボードに乗る犬のビデオを見たり、学校の宿題のために検索したりしたい場合は、「Ask.com」やMicrosoftの「Live.com」検索などほかのサイトを利用しなければならないのかもしれない。Googleのメッセージは一見して明確だ。つまり、きみたち(未成年者)のビジネスは必要ないというわけだ。
Googleのサービス利用規約には法律用語がたくさん詰まっているが、以下のように述べられている。
「もしあなたが(中略)Googleと法的な拘束力のある契約を結べる法的な年齢に達していない場合、あなたは(中略)Googleの製品、ソフトウェア、サービスおよびウェブサイトを利用することができず(中略)この利用規約を承認することもできない」
この条項で問題なのは言うまでもなく、米国の全50州では法的な拘束力のある契約を結べる年齢を18歳以上と規定している点だ。ただし、18歳未満のユーザーがクリックスルーの契約書に同意した場合はどうなるかについては、まだ決定は下されていない。
この件についてGoogleに問い合わせたところ、Googleの広報担当者は当初、「Gmailを利用するには13歳以上でなければならない」と語った。
しかし、Googleのサービス利用規約の文言が広報担当者の説明と矛盾している点について指摘すると、彼女は発言を明確にして次のように述べた。「当社では、当社のサービスを利用するにはユーザーは法的に拘束力のある契約を結ぶ能力がなければならないと定めている。法的に拘束力のある契約を結べる年齢は法域によって異なる場合がある」
18歳未満のユーザーが検索やGmailを利用しているのをGoogleが発見した場合、Googleはどうするのかと尋ねると、広報担当者は次のように語った。
「膨大な数のユーザーがGoogleのサービスにアクセスするため、われわれはいかなるユーザーについてもその年齢や法的な地位を検証できる立場にはない。とは言うものの、サービス利用規約を承認するのに適切な年齢に達していないなど、サービス利用規約に違反しているユーザーを見つけた場合には、われわれは適切な行動を取る。これには当該ユーザーのGoogleアカウントの停止も含まれる場合がある」
分別のある人間なら、Googleのサービス利用規約の「子供は禁止」という方針を最初に見たときに、これはあらゆる企業が規約の中に盛り込まなければならないごく標準的な法律用語にすぎないと思うだろう。しかし、実はGoogleのライバルである他のドットコム企業はもっと子供に対して寛大なのだ。
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