11月5日、Microsoft CorporationのCEOを務めるSteven Ballmer氏が来日し、都内で記者会見を開いた。
Windows 7の発売後の反響やクラウド戦略に言及したほか、2009年7月から始まった同社2010年度第1四半期(2009年7〜9月)において、日本法人が全世界で最も高い実績をあげていることも明らかにした。
Ballmer氏は、まず10月22日に発売されたWindows 7についてコメント。「Windows 7は、当社が取り組む最大のイノベーションの事例である。日本においても反応はよく、約230社の企業がWindows 7の早期導入を発表し、発売にあわせて670台のWindows 7搭載PCが発売された。発売後10日間のWindows 7の実績は、Windows XP、Windows Vistaの実績をはるかに上回るものとなっており、PCの販売台数は、対前年比20%増となっている。Windows 7によって生産性を高めることができ、多くの新たな体験ができる」などとした。
さらに、「最近最も嬉しかったのは、Windows 7を発売したときより、それが完成したときだった。多くのPCメーカーがこれを搭載したPCを発売してくれたこともありがたい」などと語った。
また、「今後5年、10年の進化には目を見張るものがあるだろう」として、「10年前の1999年に比べると、今は携帯電話が普及し、インターネットが広がり、PCの価格は安くなり、性能も向上した。同じように10年後からみると、2009年の技術はかなり原始的であると感じるだろう。音声認識もなく、自分が意図したことができず、世界中に自由にアクセスすることもできない。しかも、メモには紙を使っていた。だが、今後はビデオを生放送で転送し、会見でしゃべっている内容を同期することもできるようになるだろう。まだ多くの発明が期待できる状況であり、イノベーションの発信に期待している」とした。
さらにBallmer氏は、業界の進化についても言及した。
「私がMicrosoftに入社した1980年は、メインフレームからミニコンに移行し、そこからPCへと移行が始まった時期だった。その後、クライアント/サーバからインターネット、Web 2.0へと進化した。そして、これからはクラウドへの変革が起こる。Microsoftはこの変革においても、影響力を発揮したいと考えている。これまでITの変革においては、PCが唯一のデバイスであったが、PCに加えて、携帯電話、テレビといったインテリジェンスを持ったデバイスも、変革を及ぼすものになる。ここには、ナチュラルユーザーインタフェース(NUI)が用いられ、イノベーションを加速することになる。これが3つのスクリーンと、クラウドによる変革といえる。Microsoftは、年間95億ドルの研究開発投資を行っており、そのうち3億ドルが長期的な研究開発にあてられている。イノベーションはさらに続く」(Ballmer氏)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」