[ブックレビュー]英語の肝は文法--「もっとつながる英文法 1週間で高校英語総ざらい」

ディスカヴァー・トゥエンティワン
浅羽克彦
詳細:単行本(ソフトカバー) / 316ページ / ディスカヴァー・トゥエンティワン / 価格:¥ 1,680 / 著者:浅羽 克彦 / 発売日:2009/06/15 / 外形寸法 (H×W×D):20.8cm × 14.8cm × 2.6cm / 重量:0.4 kg
内容:英語の習得に必要なのは文法を理解すること、をコンセプトに高校英語を復習できる1冊。英文法の“つながり”を確認することで、今いる場所を知り、迷わなくなるという。

 今や、英語はビジネスに必要不可欠だ。電子メールや書類など、自分の言いたいことは辞書からコピー&ペーストしてなんとか伝えることはできても、相手からの返事を正確に読み取れなければ、誤解が生じることがある。それが意外にも簡単な文法さえ分かっていれば、避けられることであったりする。ここはやはり、基本的な文法はおさえておきたい。

 堅苦しい文法用語には拒絶反応を示す、という人にこそ読んで欲しい。本書でおさらいするのは高校の英文法だが、その全体像はマインドマップで描かれている。「つながる」というタイトルの通り、「全体の中で今どこを説明しているのか」「どことどこが関連しているのか」が分かりやすく、ほかの項目とのつながりを確認しながら読み進められる。自分が今いる場所を知り、ゴールがどこなのかを知るだけで、こんなにも迷わなくなるものなのかと驚かされる。

 また、学校で習った杓子定規な文法の説明を覆すような、分かりやすい解説なので、文法書ではなく読み物を読んでいる感覚だ。たとえば、「まず5文型ありきで英文を分類して考える」のではなく、「動詞にはそれぞれ違う役割があるから結果的に5文型に分かれる」という説明だけでも、「なんだ、そうか!」と腑に落ちる。

 中学の英文法をやり直すための「東大生が書いた つながる英文法 1週間で中学英語総ざらい」という本も出ているので、英文法を最初からやり直したいという人は、そちらから読み始めると本書をもっと理解しやすくなるだろう。

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