現在筆者のケータイは、折りたたみ式の機能てんこもりケータイのため、重量はかなり重い部類に入り、折りたたみ時の厚みは25mmくらいにも上る。従って、手もその重さと厚みに最適化されてしまっているので、初めてtalbyを手にした時の感触は、そのあまりの薄さ、軽さに手の感覚が対応できず、「いったい何を持っているのだろうか」という違和感に襲われた。実際、他のスタッフからも(男性を中心に)「初めてのtalby」の触感に違和感を訴える声が聞かれた。
しかし、実際にtalbyを使いだすとその違和感は快感へと180度転換した。その軽さと薄さゆえに、歩きながら手に持って長時間歩いても全く気にならないのだ。そして気づいたときには、完全にその軽さと薄さの虜になって、重いケータイに戻る事を拒否する自分がいる事に気づいた。
au design projectから生まれた美しいフォルムを備えつつも、決して性能のベースラインは譲らない。それがtalbyのスタイルをさらに引き立てている。
まず、画面は端末のサイズいっぱいの2.1型QVGA液晶を採用し、鮮やかさ美しさともに及第点だ。そして、talbyにおいて特筆すべき事項は、その鮮やかな液晶の力を十二分に発揮できる待ち受け画面がプリインストールされていることだ。特に、万華鏡をあしらったと思えるスクリーンセーバーは非常に鮮やかで、液晶の美しさを引き立てる。液晶は高性能でも、その力を十二分に発揮できない待ち受け画面等がデフォルトでプリインストールされがちだが、talbyにおいてはその心配はいらない(さらに、試用時はまだ接続できなかったが、EZwebにclub talbyというサイトへのリンクがあり、製品発売時にはtalby専用の待ち受け画面などを追加でダウンロードできるようだ)。
また、いまさらこれについて語るのも野暮だが、Marc Newson氏のデザインをもとにしたメタル調の色合いと黒のツートンの筐体は、非常に完成度が高く、街に持って歩いていくとつい見せびらかせたくなる衝動にかられた。
しかし、その観点から言えば、その見せびらかしのスタイルは最近のケータイとは少し違っている。例えば、同じau design projectから生まれ、深紅のフォルムに包まれたW11Kが、そのスタイルの真価を発揮するのは利用者が端末を耳に当てた際の姿だろう。つまり、W11Kの「顔」は背面だとも言える。しかし、ご存知の通りtalbyの「顔」は、ポップな雰囲気をまとった表のダイヤルボタン側なので、背面側が他人に見られる通話中、メール中、EZナビウォーク中などは、talbyで他人の視線を集めるという事は難しいかもしれない。
実際、端末を裏側から見ると表側のポップな印象とは裏腹に、黒いプラスチックが目立つため、よく言えばシックで落ち着いているが、表面のインパクトと比較すると若干の寂しさが漂う。talbyを他人からの視線を中心に、自分のスタイルに取り込もうと考える場合は、若干の工夫が必要になるだろう(付属のネックストラップを使って服装とのコラボを楽しんでみるのもいいかもしれない)。
しかし、それは言い換えるならば所有者が操作するときは、talbyはいつ何時においても最高のフォルムを魅せてくれるということだ。ケータイのスタイルとは、見せびらかしを満喫するためのスタイルなのではないだろうかと筆者は考えていたが、所有者に常に最高のフォルムを魅せてくれる端末がこんなに気持ちいいものだとは思いもよらなかった。操作中も常に最高のスタイルを眺められるという、まさにtalbyならではの特徴だといえるだろう。
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