社会の公器になるのだ!と経営者が心に決めて、一度ひろく株式市場に乗り出した以上、卑しくも上場企業がMBOに踏み切る=私企業に戻るのは、感心できません。
今年に入ってから急増しているMBOの状況を鑑み、2月22日には東京証券取引所の斉藤惇社長が
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「株主への説明責任から逃れるために上場廃止を選択するのは、投資家への愚弄」と会見しています。
でも…僕は元々ちゃんとアカウンタビリティを果たそう、と真面目に考えている上場企業がたくさんあるような気はしません。
おそらく今非上場に戻ろうとしてる会社の多くは
・株価の低迷=不当な(?)株価/評価 が気に入らない w から・・・とか、
・上場時に調達したカネ+アルファ程度で再び私企業に戻せるから・・・とか、
・上場維持費用が毎年1億円はかかる&国際会計基準への適用の作業が面倒だから・・・とか、
あたりが理由でしょう。
しかしながら、多くの企業が日本の株式市場から退場する(検討している)本当の理由は、日本の株式市況の絶望的なまでの低迷 でしょう。
特に新興市場は本当にひどい。
株価が低迷していることよりも、はるかに深刻なのは新興銘柄の多くが投資家からの関心を喪っていること です。
・・・・いや、もう、ほとんど忘れ去られているに近い。
ジャスダックに、マザーズに、ヘラクレスに、もう何年もアナリストレポートが出ていない企業が如何に多いことか。
何故、新興市場がこのような地獄絵図になったのでしょうか。
よくリーマンショックのせいにしている人がいますが、僕は全くそうではないと思います。
加藤は、あの06年1月16日の
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ライブドア・ショック を契機に起こった日本の証券市場の大暴落から、日本のベンチャーも、それらを支持していた一般投資家たちもまったく快復できていない、と思っています。
魅力ない状態にしてしまった日本の証券市場の当事者そして日本の為政者たちに、どうすれば、これからの成長すべき起業家を、一般投資家を、活き活きと市場に参加する活気ある市場 へと引き戻せるのか、胸に手を当てて行動してほしいと熱望しています。
2011-02-23 00:46:47