mixi日記は誰のもの? 改めて考える利用規約

2008年3月9日 21時00分

 mixiの利用規約が揺れています。4月1日に全面改訂する予定の利用規約が公開されましたが、当初はmixi上で書いた日記などの情報について、運営会社ミクシィによる無償かつ非独占的なコンテンツの使用権利や著作者人格権行使の禁止などが明記されていました。これに対してユーザーはmixiやブログ上で反発する声を上げたことから、同社は条文の修正を行うことを明らかにしました。

 コミュニティサイトにおけるユーザーコンテンツの扱いについてはたびたび議論が起こっていますが、基本的にほとんどのサービスにおいて、運営会社が自由に利用できるものとしています。ユーザーが書き込んだブログエントリーや日記は、一体誰のものなのでしょうか。また、誰もがコミュニティサイトを使うようになった現在、どのような利用規約が求められているのでしょうか。パネリストの皆さんの意見を聞かせてください。


  • 徳力基彦
    徳力基彦さん (ブロガー)
     今回の問題の背景を個人的に推測すると、今後のmixiの展開なり何なりを踏まえて、利用規約を弁護士にでもチェックしてもらったところ、担当の弁護士さんがリスクを全てあげつらってきたので、それを元に一般的なテンプレートを元にmixiのリスクを全てつぶそうと規約を変えたらこうなった。ということじゃないかと想像してます。

     弁護士さんっていうのは会社側のリスクを全てピックアップするのが仕事なので、当然全ての項目を「リスクがありますよ」って指摘するはずで。
     mixiの担当者としては、リスクがあると言われると怖いので、言われるままに全部反映してしまったとか、そういうことじゃないかなーと。

     一般的には、利用規約なんて、ほとんどの人はまじめに読まないし、まじめに読むような人は登録時に気に入らなければ文句も言わずに登録しないだけ。
     だから、たいていの会社は自分の会社にとってもっともリスクの低い、利用規約にしようとするのが当たり前。
     mixiの弁護士の人も、そのようにアドバイスしたのではないかと想像してます。

     そういう意味では、mixiや弁護士さんにしても、当たり前の内容に変更したつもりでいたはずで、本来はちゃんと説明すれば一般的な話の気がするので、多くの人が指摘しているように、説明不足というのが根本的な問題だったのではないかなーと思います。

     利用規約なんて、利用者と会社の間の約束事な訳ですから、利用者が納得すれば、どのように変更しようが会社と利用者の自由なわけで。

     今回は、利用者の存在を忘れて会社側のサイクルで動いてしまったのが問題だという話だと思います。


     ただ、個人的に今回の問題で忘れちゃいけないと思うのが、mixiというサービスがこれだけ利用規約変更で議論を呼ぶサービスだという事実。
     正直、自分に関係ないサービスとか、注目されてないサービスなら、利用規約なんていくら変えても誰も気にしないはずで。
     mixiユーザーがこれだけ騒いだのは、それだけmixiがその人たちにとって重要なサービスと捉えられていたからだと思います。

     もちろん、ここぞとばかりに利用者以外のmixiバッシングが吹き出した感もありますが、その一方でうちの嫁さんみたいに、利用規約問題など全く知らずに淡々とmixiを使い続けている人たちもたくさんいるわけで。
     そういうみんなに愛されているサービスだからこその、今回のトラブルだと感じています。

     異様に長くなってしまったので、おまけはブログで。
      (リンク »)
    2008-03-13 01:49:25

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