アイファイジャパンは5月12日、SDカード型無線LANカードの新モデル「Eye-Fi X2カード」3種類を5月20日より順次発売すると発表した。5月12日よりアマゾンで予約販売を受け付けている。
Eye-Fiカードは、通常のSDカードと同じようにデジタルカメラに差し込むだけで、無線LANを経由して自動的にPCやオンライン写真サービスへと画像を転送する機能を備える。
カードのラインアップは、静止画と動画を転送できる「Eye-Fi Connect X2」(市場想定価格:6980円)、Connect X2の機能に加えてジオタグ(位置情報)、公衆無線LANへの自動接続に対応した「Eye-Fi Explore X2」(同:9980円)、Explore X2の機能に加えて無線LANルータがない場所でも直接PCに画像を転送できるアドホック機能とRAW画像の転送に対応した「Eye-Fi Pro X2」(同:1万5800円)の3種類。
Eye-Fi President and CEOのJef Holove氏は、「(今回のラインアップについて)Eye-Fi 2.0と考えている。非常に大きな変化を遂げ、ソフトウェアも本体も新しいものになった」と自信を見せる。
従来は、最大4Gバイトだった容量を最大8Gバイトと大幅にストレージ容量をアップしたほか、いずれのカードもデータ読み書きの速度を改善したClass6に対応し、自社開発の「X2 Engine」を搭載している。また、無線LAN規格IEEE802.11nを採用して無線電波の到達距離および送信速度を向上させた。これにより、従来のカードより画像や動画の高速アップロードが可能になった。
消費電力も、従来のEye-Fiカードと比べて改善されているという。改善度合いは、無線LANの速度やデジタルカメラの機種、また写真サイズの容量など環境によって異なるが、「スループットを改善しており、さらにIEEE802.11nに対応した。IEEE802.11nはIEEE802.11gと同じぐらいの消費電力ではあるが、1秒あたりの転送データが速いので、消費している電力の時間が短縮できる」と説明した。
さらに、送信済みの写真や動画ファイルをカード内から自動的に削除する「エンドレスモード」も搭載した。今まで転送ができなかったAVCHDおよびソニー製カメラの動画のアップロードにも対応。今まで非対応だったカメラとの互換性も飛躍的に向上したとしている。
これまでウェブブラウザ上で動作していたEye-Fiの管理ツールをデスクトップアプリケーション「Eye-Fi Center」に統合。これにより、Eye-Fiカードを使って転送したファイルを別のオンラインサービスに再送信したり、パソコン内にある画像や動画をドラッグ&ドロップするだけでさまざまなオンラインサービスへアップロードしたりできるようになった。Mac版とWindows版が用意されている。
Eye-Fi Centerは既存のEye-Fiユーザーにもダウンロードで無償配布しており、アプリケーションはウェブサイトからダウンロードできる。
今後について、カメラメーカーをはじめ通信キャリアや周辺機器メーカーなどとの連携も強めていくという。Eye-Fiカードに対応した自動アップロードのオンラインサービスに、キヤノンマーケティングジャパンが運営する「CANON iMAGE GATEWAY」を5月25日より追加する。今回の連携により、Eye-Fiカードの自動アップロード先は21サイトになる。
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