Apple Computerから社名を改めたAppleが米国時間1月9日、携帯電話端末「iPhone」を発表した。タッチスクリーンで操作し、iPodの音楽再生機能も持つこの端末は、度々登場が噂されてきた。米国では6月に出荷予定だが、日本での展開はどうなるのだろうか。
日本法人のアップルコンピュータは、「アジアでの展開は2008年の予定だが、個別の国の予定についてはお話しできない」とし、日本での通信キャリアとの話し合いについてはこれからとの考えを示した。
一方、通信キャリアのほうは各社とも重く口を閉ざした。NTTドコモは「現時点でコメントすることはない」、KDDIは「意見交換は常にしているが、iPhoneに関して話し合いをしているということはない」、ソフトバンクモバイルは「発表していること以外についてはお話しできない」としている。
iPhoneが日本で展開される上で、最もネックになりそうなのがその通信方式だ。iPhoneは日本では利用されていないQuad-band GSMという方式を採用している。GSMは欧州で策定された方式で、Quad-bandとは850、900、1800、1900MHz帯の4つの周波数に対応した規格を指す。現在では欧州や米国のほか、アジアやアフリカ、オセアニアなど世界中で広く使われている方式だ。
iPhoneはこのほか、GSMの高速通信方式であるEDGE、802.11b/gとBluetooth 2.0に対応している。このため、通信キャリアのネットワークが利用できない場合でも、無線LANを利用したデータ通信端末としてならば国内で利用できそうだ。
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