過去数年間で最も待ち望まれたデバイスが発表された。Apple Computerは米国時間1月9日、同社携帯端末「iPhone」を発表した。
iPhoneはMac OS Xベースで、デザインがiPodと似ているが、楽曲再生、電話、テキストメッセージ、電子メール、ウェブ閲覧、写真撮影などの機能を備えている。操作はタッチ式のワイドスクリーンと1つのボタンで可能となっている。Appleでは同デバイスの米国出荷を6月に予定している。価格は、契約期間2年の場合で4Gバイトモデルが499ドル、8Gバイトモデルが599ドルとなる予定だ。
2時間におよぶJobs氏の基調講演では、iPhoneとともに「Apple TV」(開発コード名「iTV」)やApple Inc.への社名変更も発表された。
iPhoneという名称がCisco Systemsの商標であるにも関わらず、Jobs氏が新しい携帯端末をiPhoneと呼んだことは、一部から驚きを持って迎えられた。Appleは同商標の使用にあたりCiscoと話し合いを持ったようだ。ただし、AppleがiPhoneという名称を使用することが、両社にとって何を意味するかは不明である。
Jobs氏の講演中にCNET News.comがCiscoから得たコメントによると、Ciscoは「本日のAppleの発表を見る限り、同社は、われわれがAppleに昨夜配信した最終ドキュメントに合意したようだ」と認識しているという。同コメントによると、署名入りの契約書を9日には受領できるとCiscoでは考えているという。
Appleが発表したiPhoneは厚さ11.6mmで、Motorolaの「Q」やサムスン電子の「Blackjack」よりも薄い。同デバイスは、1インチあたりのピクセル数が160のタッチ式ワイドスクリーン、「ホーム」ボタン、200万画素カメラ、Wi-Fi機能などを装備している。Wi-Fiから携帯電話ネットワークへは自動で切り替えられる。
iPhoneはAppleのウェブブラウザ「Safari」を搭載している。また、Googleの検索および地図サービスと連携しているため、Google Mapsから直接電話をかけることが可能だ。米国内での電話サービスはCingularが独占的に提供する。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」