最初のOrigamiデバイスを投入したMicrosoftが、今度は次世代超小型タブレットPCに照準を合わせている。同社内で「Vistagami」デバイスと呼ばれている製品だ。
新しいミニタブレットは、ウルトラモバイルPCの第1弾と同じようなデザインになりそうだ。ただし、OSはXPではなくVistaになる。サムスン電子の「Q1」などは1100ドルからという価格設定だが、Vistagamiは、うまくいけばこれらよりも低くなる。
Microsoftは、長期的に500ドルの価格目標を達成できる、などといった勘違いはしていない。だが米国時間5月23日には、第1弾のデバイスの最終的な価格に満足していないことを明らかにした。
MicrosoftのWindows製品マーケティング事業部ディレクターMika Krammer氏は、「落胆している。もっと低い価格に設定したかった」と語った。
Microsoftは、WindowsベースのミニタブレットPCについて多くの詳細を明らかにせずOrigamiのコンセプトを大々的に売り込む「ティーザー」キャンペーンを展開し、大きな話題を集めた。しかし、計画が明らかになるにつれ、アナリストからは宣伝が現実を誇張しすぎている、との意見が出始めた。
Microsoftは、現在もこのコンセプトを強く信じている。「便利で持ち運びしやすいなど、小型きょう体の採用には大きなメリットがある」(Krammer氏)
しかし、Gartnerの元アナリストKrammer氏は、バッテリが1日持たず、価格も高いため、同デバイスは爆発的には売れていない、との意見に同意する。
同社では、コンピュータメーカーと部品サプライヤーの両方の間で競争を促すことにより、さらなる低価格化を目指したい考えだ。TabletKioskなどのViaプロセッサ搭載システムの登場が、Vistagami製品登場前の低価格化につながる可能性もあると、Krammer氏は語っている。
このような小型デバイスを、マニアのためのステータスシンボルではなく一般化するには、低価格化がカギになると見られている。市場調査会社In-Statの予測では、小型PCの出荷台数は2011年までに780万台に達するという。IntelのバイスプレジデントGadi Singer氏も市場が年間1億台規模に達するとの予測だが、具体的な時期には言及していない。
VistagamiについてMicrosoftは、Vistaが出荷される2007年初旬には、デバイスの準備ができるようにすることを目指している。
Krammer氏によると、Vistagami製品は、Windows XPベースであった第1世代と同様にWindows OSを基礎として構築され、プログラム間のナビゲーションや起動を同デバイス上で容易にするソフトウェアパックが同梱されるという。ディスプレイの大きさは7インチだが、それ以外の機能は未定だと同氏は述べる。
Vistagami製品では、タッチ機能やタブレット機能が含まれるWindows VistaのHome Premium Edition、Ultimate Edition、または、いずれかの企業向けバージョンが必要になる予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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