サンフランシスコ発--Intelは、Microsoftの「Origami Project」の中心となる小型タブレット端末を米国時間7日に披露した。
IntelのマーケティングディレクターBrad Graffは、同7日午後に行われるデモに先立ち、複数の「Ultra Mobile PC」端末をCNET News.comに公開した。このなかには、Origami Projectの一部として数週間以内に出荷される試作ハードウェアも含まれていた。
既報の通り、これらの端末の第一弾はタッチスクリーン式の7インチディスプレイと標準的なx86プロセッサを搭載し、Origami専用に開発されたWindows XPを含む各種のデスクトップOSが動作する。
Graffはインタビューのなかで、来年以降に登場する次の世代のUltra Mobile PCでは、MicrosoftとIntelが目標とする「ポケットサイズ、1日使用可能なバッテリ駆動時間、そして500ドルの価格」を実現できる可能性があると述べた。
第1世代の端末のバッテリ駆動時間は約3時間程度になりそうだと、同氏は説明した。
Graffは7インチモデルに加え、同社が将来のバージョンで実現させたいとする端末の試作機も複数紹介した。このなかには、より小型のディスプレイや回転式キーボードを搭載したモデルも含まれていた。これらのプロトタイプは、既存の標準コンポーネントを採用して普通に動作していたが、バッテリ駆動時間はわずか15分程度だった。
超低電圧チップを採用するIntelのハードウェアは、WindowsやLinuxを含む標準のx86版OSを動かすことができる。Microsoftは、Windows XPにのみ対応するOrigamiプロジェクトの最終的な詳細を9日に明らかにする予定だ。
MicrosoftとIntelは、手ごろな価格の超小型ラップトップ市場に以前から照準を合わせてきていた。Microsoft会長のBill Gatesは、このような端末のプロトタイプを昨年ワシントン州シアトルで開催した「Windows Hardware Engineering Conference」で公開していた。また、IntelもUltra Mobile PCのコンセプトを売り込んできた。
PCを小型化する取り組みは、IntelとMicrosoftのものが初めてではない。その大半が約10インチのディスプレイを搭載する超小型ラップトップは、これまでにさまざまな種類が登場していた。また、PCをさらに小型化する試みも何度かあり、なかでもOQOや今年Dualcor Technologiesが発表した小型タブレット機などが有名だ。しかし、これらの製品は約1500ドルと、平均的な消費者の予算を上回る価格に設定されている。
Graffによると、この新しい端末の重要な特徴は、プラグインやその他の先進的な機能を含めて、ウェブのコンテンツをそのまま楽しめることだという。また2番目に大きな特徴として、同氏は音楽や映画、テレビ番組などのエンターテインメントが楽しめる点を挙げた。
Intelでは、Ultra Mobile PCのターゲットとして一般ユーザーを想定しているが、しかし第1世代の製品は当初1000ドル未満という価格になるため、PCマニアや、一部のビジネスおよび教育機関が購入する可能性が最も高そうだとGraffは述べた。
「われわれは、これが本物の消費者向け製品になると見込んでいるが、そのためには価格を本物の消費者が買えるレベルまで下げなくてはならない」(Graff)
Intelはまた、自社で行ったテストのなかで、この端末が忙しい母親層にアピールすることも発見した。こうした母親は出張の多い企業戦士並みのスケジュールをこなしているという。
「それはわれわれが予想していなかったことだった」(Graff)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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