Microsoftは米国時間3月2日、同社が秘密裏に進める「Origami Project」のウェブサイトを更新し、新たな予告映像を公開した。また、それと同時にWindowsベースのこのミニタブレットのカギを握る詳細についても正式に認めた。
同サイトには、山頂や地下鉄が写った写真とともに、「私はいつでもあなたと一緒だが、決して邪魔にならない」そして「私が誰か?その答えは06年3月9日に」という謎めいたメッセージが表示される。
しかし、メインページにあるFlashアニメーションの外側を右クリックし、ページのソースを表示させると、「Origami Project: the Mobile PC running Windows XP(Origami Project:Windows XP対応モバイルPC)」というコメントが見える。
Microsoftは秘密裏に作業を進めているが、複数の情報筋から、この小型タブレットデバイスについての詳細な内容を得ることができた。情報筋によると、これらはMicrosoftのソフトウェアに対応するが、製造は複数のベンダーが担当するという。また、サイズも典型的なハンドヘルドコンピュータよりは大きく、これらのデバイスのうち少なくともいくつかは約7インチのスクリーンを搭載するという。
Microsoftは詳細を明らかにすることを拒否しているが、「OrigamiProject.comサイトで約束したとおり、Origamiに関しては、Windows XPが動作する新しいカテゴリーのモバイルPCであることなど、新たな詳細を明らかにすることになった。また、3月9日に新しい情報をお伝えできることを楽しみにしている」との声明を出した。
Origamiの中身
Origamiデバイスでは、音楽や映画の再生、書類の編集、電子メールやネットの閲覧など、ローエンドPCで可能な大半の作業ができる見通しだ。多くのモデルがWi-FiやBluetoothワイヤレス機能を搭載すると考えられているが、一部は、GPSナビゲーションツールや携帯電話モデムといったより高価な機能を追加してくる可能性もある。
情報筋らは、Microsoftは3月9〜15日にドイツのハノーバーで開催されるトレードショーCeBitでOrigami Projectの概要を明らかにする、と予想している。
Microsoftはこれまでも何度か同じようなデバイスに言及してきたが、Origami製品は、これまでにない注目を集めている。Microsoft会長のBill Gatesは、2005年春に開催されたハードウェア関連イベントで試作コンセプトモデルを披露した。そして、同氏は、1日中動作可能なバッテリ駆動時間を持ち、重さ1ポンド(約450グラム)、価格800ドルのタブレットを投入したいという抱負を語っている。
Gatesは2005年4月の講演で、「非常に使いやすいものを作り、タッチスクリーンを採用するためには、ソフトウェア関連でまだまだ多くの作業が残っている。このデバイスでは、2ポンド(約900グラム)以下だが、できる限り1ポンド近くに抑え、バッテリ駆動時間は1日中使える長さにしたい。実現できると信じている」と語った。
情報筋によると、実際は500ドルで販売可能なデバイスの開発を急いでいたが、同社には第1世代でここまで高い目標は達成できないという。
チップを製造するIntelも、「Ultra Mobile PC(UMPC)」と呼ばれる同様のアイデアの普及に努めている。同社も自社サイトで予告映像広告を展開しており、3月7日にサイトをチェックするよう訴えている。この日は、カリフォルニア州サンフランシスコで開催されるIntel Developer Forumの初日でもある。
「大きなアイデアはどうすれば小さな箱に詰められるだろう?もうすぐUltra-Mobile PCが登場する」というコピーが同映像では表示される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス