Windowsアプリケーションを開発するAlex Gorbatchevはつい先日、初めてMacを注文した。
トロント在住の同氏は、以前からもう1つの世界を見てみたいと思っていたが、iMacは「オモチャにするには高すぎた」という。
Gorbatchevは電子メールで「Macには1度もさわったことがなく、実際にどうなっているかをとても知りたいと思う」と述べている。
Apple Computerが499ドルのMac miniを発売してアピールしたかったのは、まさにGorbatchevのような人々だ。同社では、多くのWindowsユーザーがMacに興味を示していたが、ただしその値段の高さに二の足を踏んでいた、と推論している。
Mac miniは、最廉価版のPCと比較するとまだ高価だが、それでもMacの基準で考えると非常に安い。アナリストらは、この点を踏まえた上で、これこそPCを利用するiPod所有者や、そのほかのさまざまな人々にMacを試してもらうきっかけになる--つまりウォールストリート待望の「波及効果」を期待できる製品だ、と述べている。
現在焦点となっているのは、この新しいマシンがAppleに与える影響の程度だ。
NeedhamのアナリストCharles Wolfは、Mac miniが市場に登場したことで、iPodを所有するWindowsユーザーの11%がMacを購入する可能性がある、と述べている。同氏はこれまで、この数字を4%弱と仮定していた。
Wolfは、Appleが米国時間12日に過去最高の売上と利益を発表するのに先立って調査メモを発表した。このなかで同氏は、「iPodの唯一の失敗は、相当数のMacintosh購入を喚起できずにいることだ。だが、Mac miniの登場によって、iPodを所有するWindowsユーザーがMacを購入する割合は3倍近く増加すると思う」と述べている。
Olly Hodgsonも、miniが正式に発売される1月22日に乗り換えの可能性があるWindowsユーザーの1人だ。
英国チェルトナム在住のこのウェブサイト開発者は、自分もMacユーザーの気分を味わうためにMac miniの購入を検討しているという。
Hodgsonは電子メールによるインタビューに応え、「AppleのOS Xについては賞賛の言葉を多く耳にしているが、実際には使ったことがない。Mac miniなら安く買えるので、気に入るかどうかを試すことができる」と述べている。
Hodgsonは、すべてが順調に進めば、自分が現在保有する2台のWindows PCと同等の性能を持つ、小さくて静かなコンピュータを手に入れることになるという。また、もしそうならなくても、自分が制作したウェブサイトがMac上でどう見えるかをテストするのに役立つと述べている。
GorbatchevやHodgsonは、Mac miniの安さに魅力を感じたが、サイズの小ささに関心を寄せる購入検討者もいる。
サンフランシスコ在住のプロダクションマネージャPaul Hockerは、両親用にMac miniの購入を検討している。同氏の両親は1年の半分をバージニア州、もう半分をメイン州で過ごしているが、大きなコンピュータを持ち歩かずに済むよう、現在は両方の家にPCを置いているという。
「すでにモニタとキーボードは両方の場所にあるので、持ち歩くのはminiだけでいい。コンピュータを1台だけ使っていれば、ファイルも電子メールもゲームも自分たちが持ち歩く1台のコンピュータに入れておける」(Hocker)
Hockerが両親のためにMac miniを購入することになれば、それは同氏にとって2台目のminiになる。同氏はすでに自分用にminiを1台購入しているのだ。このマシンは、古くなったG3搭載のiMacの代わりに、iTunesを動かす音楽専用サーバになっている。Hockerによると、同氏の家にはすでに3台のMacintoshがあり、ボーイフレンドもPower Mac G4を1台持っているという。
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