TDKは3月8日、記録型CD、DVD製品の生産から完全撤退すると発表した。市場価格が急激に下落し、収益が悪化しているため。今後は外部企業からOEM供給を受け、自社生産は青色レーザーを使うBlu-ray Diskに注力する。
記録型CD・DVDの生産撤退は、同日開いた取締役会で決定した。これに伴い、5月をめどに連結子会社であるルクセンブルグのTDK Recording Media Europe S.Aの製造部門を閉鎖する。TDKは2005年末に長野県の千曲川地区工場を再編しており、今回の閉鎖で記録型CD、DVD製品の製造からの撤退が完了する。
今後、TDKでは社外への製造委託により、記録型CD、DVD製品を供給する。長野県の千曲川テクノ工場では小規模の開発量産ラインを使って青色レーザーディスクの研究開発を続けるとともに、一部の高付加価値製品については製造を続ける。なお、データストレージテープ事業については強化していく考えだという。
今回の記録型CD、DVDの生産撤退に関連して新たに発生する費用は約80億円となる見込み。このため、1月30日に公表した2006年3月期の連結業績予想を下方修正する。売上高は前年同期比16.2%増の7650億円と変わらないものの、営業利益、税引前利益、純利益の予想をそれぞれ80億円下方修正した。営業利益は前年同期比0.2%増の600億円、税引前利益は同6.2%増の645億円、純利益は同29.1%増の430億円となる見込みだ。
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