謎に包まれるMSの「Origami Project」--一部の詳細が明らかに

文:Ina Fried(CNET News.com)
翻訳校正:尾本香里(編集部)
2006年02月28日 10時45分

 Microsoftが新たなデバイスをリリースするという噂が広まる中、同社の「Origami Project」が非常に小さなタブレットコンピュータに関するものであることが明らかになり始めた。デバイスの価格は低く設定される予定で、一般的な消費者も関心を寄せるだろう。

 Microsoftは、3月に同プロジェクトについて発表する意向で、そのコンセプトはWindows XPオペレーティングシステムを土台として考案されているが、既存のPCの代わりになるというよりは、新たな種類のデバイスを投入することを目指していると、取り組みに詳しい筋は話している。Origamiデバイスの画面は、ハンドヘルド端末よりは大きいが、ノートPCよりは小さくなり、ポケットには収まらないが、ハンドバッグや小さめのバックパックに入れることができるサイズになると、前述の消息筋は述べた。

 実際の価格はメーカーが搭載するものによって大きく左右されるが、Microsoftは同デバイスを600ドル以下で販売することを目指している。Origamiでは、GPSやBluetooth、3G携帯電話技術、Wi-Fiといった機能をサポートできるが、各機能を搭載していけばデバイスのコストも上がってしまう。

 このデバイスに関する噂が飛び交い始めたのは、ここ1週間のことだ。Microsoftが所有しているOrigami Projectのウェブサイトには、米国時間3月2日により詳しい情報を提供すると記されている。消息筋によれば、これは噂以上のもので、3月後半までには現実に詳細情報が明かされる見込みだという。現地時間3月9日から15日の間、ドイツのハノーバーで開催される「CeBIT」が、発表の場になるのではないかということだ。

 Microsoftは、Origami Projectのウェブサイトで噂を煽っておきながら、その後は沈黙を守っているが、同社がこうした動きを見せるのは異例である。

 もっとも、Origamiは突然姿を現したというわけではない。Microsoftは2005年、シアトルで主催した「Windows Hardware Engineering Conference」で、Origamiに似たプロトタイプ製品を公開していた。このとき、Microsoft会長のBill Gatesは、6インチの画面を持つある製品を少しの間だけ見せて、これを800ドル以下で販売していきたいと考えているが、いつ頃商用化が実現するのかはわからないと述べた。

 またGatesは同カンファレンスで、このプロトタイプを「Ultramobile 2007」と称し、商用化の実現には、ハードウェアおよびソフトウェアが著しく進化する必要があると発言した。しかし、PC、電話、カメラのすべてを組み合わせた働きをするこのデバイスを、数年以内に800ドル程度で提供することは不可能ではないと、Gatesは話していた。同デバイスの重さは約1ポンド(約450グラム)、画面のサイズは6インチ(約15cm)となっている。

 Gatesは、「実現可能だと信じている」と、ハードウェアメーカーの関係者の前で語った。

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