東芝は12月13日、HD DVD関連製品の発売を延期することを明らかにした。年内の発売を目指していたが、著作権保護システム「AACS(Advanced Access Content System)」のライセンスが下りないためだ。2006年春の発売を目指す。
AACSは次世代の光ディスク向けに開発された著作権保護システムで、利用者がコンテンツホルダーの許可のもとにコンテンツをコピーできる仕組みだ。HD DVDで正式に採用されることが決まっている。ライセンスは、IBM、Intel、Microsoft、松下電器産業、ソニー、東芝、Walt Disney Company、Warner Bros. Studioの8社が設立したAACS LA(Licensing Administrator)が管理している。
東芝ではHD DVDプレイヤーを年内に国内市場で発売することを目指していた。「国内、及び米国向けのプレイヤーの設計は完了し、量産体制も既に整っている」という。しかし、AACSのライセンス開始時期が決まっていないことから、年内の発売が無理だと判断した。
HD DVD関連製品の発売時期については「タイトルソフトを含め、(AACSの)ライセンスの開始後、ハード及びソフトへのAACSシステム適用を経て、初めて発売される」(東芝)と述べるにとどめている。ただし米国では当初の予定通り2006年春の発売を目指すとしており、日本でも同時期に発売される可能性が高い。
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