本田技研工業は12月13日、運動能力を大幅に向上した小型ヒューマノイド型ロボット「新型ASIMO」を発表した。
時速6kmで歩くほか、力覚センサーにより手をつないで歩くこともできるようになった新型ASIMO |
本田技研工業が開発を続けるASIMOとは、「Advanced Step in Innovative Mobility」の頭文字から名付けられた二足歩行が可能な小型ヒューマノイド型ロボットだ。今回発表された新型ASIMOは、両足が浮いている状態でも姿勢の傾きを制御することで、走行スピードが従来の時速3kmから時速6kmまで倍増。また、旋回時には重心を内側に傾けることにより、時速5kmでの高速旋回走行も可能になっている。走行時の跳躍時間は0.08秒、両足が浮いて前に進む距離は50mmだ。
また、視覚センサー/床面センサー/超音波センサーによる周囲の環境認識だけでなく、ICタグに光通信機能を加えた独自開発のカードを人が携帯することで、人の動きに同調した自動受付や案内ができるようになった。さらに、頭部のアイカメラと手首の力覚センサーによってトレイなどの物を手渡したり、手をつないで一緒に歩行することも可能だ。そのほか、障害物を避けながら積載重量10kgまでのワゴンを自由に操ることもできる。
ホンダでは、来年の春を目処にHonda和光ビル内のオフィスで新型ASIMOの運用を開始、リースについても順次適用していく予定だ。ASIMOに関しては、身体能力の面で所期の目標を達成したとして、今後は状況に応じた判断ができるように、知能領域に重点を移して、研究開発を進める予定だ。また、ASIMOで培った姿勢制御技術、画像および音声認識技術、衝突予知・回避技術認識などを車の安全技術をはじめさまざまな分野にフィードバックする予定だ。
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