多くのブロガーらが一致団結し、既存のメディアに一撃を加えると共に、その過程である程度の広告費も稼いでしまおうという取り組みが行なわれている。そのブロガー集団には、CNBC、The Nation、The New York Timesなど、大手マスコミ企業に所属する主流のジャーナリストも含まれている。
このブログ集約サイトは、「(ブロガーは)単なるパジャマを着た人の集団だ」とのブロガーに対する批判を逆手に取ってPajamas Mediaと名付けられた。同サイトの創設者の一人で、小説家兼脚本家のRoger L. Simonによると、同サイトでは、The Associated Pressなどのニュースソースからの基本的なニュースフィードに加え、オリジナルコンテンツや70人以上のブロガーが執筆するアフィリエイトサイトへのリンクを提供するという。
同サイトの寄稿者には、CNBCのLarry Kudlow、U.S. News & World ReportのシニアライターMichael Barone、NationのコラムニストDavid Corn、Instapundit.comのGlenn Reynolds、New York PostのコラムニストでFox Newsにも寄稿するJohn Podhoretz、Random Houseの編集者で、ノーベル賞受賞者Saul Bellowを父に持つAdam Bellow、元New York Timesの編集者で、現在は シンクタンクのFoundation for the Defense of Democracies(FDD)の社長を務めるClifford D. May、Fox News WatchのパネリストJane Hall、Little Green Footballsというブログの執筆者でPajamas Mediaの共同創設者でもあるCharles Johnsonなどがいる。
同サイトの寄稿者リストには、Reynoldsをはじめとする保守派の著名人や右派放送局のFox Newsなどが名を連ね、一見、保守派に偏っているようにも見える。しかしSimonは、同サイトでは政界諸派からの見解を全て網羅すると主張する。
「ブロゴスフィア(さまざまなブログで作り出されるコミュニティ)の力によって、時代遅れである従来の左派か右派かの二分法を超越できるとわれわれは考えている」とSimonは語る。
それにも関わらず、同サイトはLiberal Blog Advertising Networkと競合すると見られる可能性がある。Liberal Blog Advertising Networkは、現在70以上の「自由で斬新なブログ」への広告掲載を可能にしている。
広告の誘致は数ある目標の1つにすぎない、とSimonは語る。
Simonは「われわれの目的は、集団で広告収入を得ることにある」と述べた上で、「しかし、それ以上に、ブログを活用し、ブログの信頼性を今以上に高めることの方が重要だ」と語った。プロのジャーナリストとは異なり、ブロガーは情報源や偏った記述について規定する標準的な報道倫理に従う必要はない。
Simonによると、シドニーやバルセロナといった様々な国際都市に在住する編集者が定期的にPajamas Mediaのアップデートを行なうという。同サイトは11月16日に正式に公開される。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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