Intelが来年はじめに投入する新型ノートPC用チップの「Yonah」(開発コード名)は、動作速度が予想よりも若干速まるが、消費電力のほうも増加する可能性がある。
CNET News.comが入手したIntelのロードマップによると、次世代のPentium Mは、最高速度が2.16GHzもしくは2.33GHzで登場することになりそうだ。この速度は、8月に情報源が予想していた2GHz以下よりも若干速い。さらにYonahは、プロセッサとメモリ間でデータを転送するバスの速度が667MHzになる。現行のPentium Mは533MHzのバスを採用している。また価格は変わらないようだ。
だが、Yonahチップは最大消費電力がPentium Mよりも多くなる。これはおそらく、Yonahの大半が今日のノートPC用チップのようなシングルコアではなく、2基のプロセッサコアを搭載するためだと思われる。
最大消費電力に達するレベル(熱限界とも呼ばれる)で作業する一般ユーザーは少ないだろうが、この数値は重要な指標になる。熱限界が高いと、場合によってはバッテリ駆動時間が短くなり、放熱量が拡大し、ノートPCの重量増にもつながるからだ。消費電力が多ければ、競合チップメーカーのAdvanced Micro Devices(AMD)に対するIntelの優位性も無意味になる可能性がある。
大半のビジネス用ノートPCに搭載されると見られる「T」クラスのYonahチップは、最大消費電力が25〜49ワットになる。これに対し、現行のシングルコア版Pentium Mのそれは最大27ワットとなっている。
Microprocessor Reportの編集長Kevin Krewellは「49ワットは明らかに高い数値だ。25ワットならば薄型軽量機でも使える」と述べている。
Intelは、低電圧版となる「L」クラスのYonahについては最大消費電力を15〜24ワットに抑える計画だが、これでも現行製品の17ワットを上回る。一方、超低電圧モデルとなる「U」クラスの最大消費電力は14ワットとなり、既存の超低電圧Pentium Mの消費電力5.5ワット以下に比べるとかなり多い。
ゲームマニア向けのシステムに対応する「E」クラスは熱限界が50ワット以上になる。
この件について、Intelはコメントしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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