日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)は9月2日、1.0インチおよび1.8インチの小型ハードディスクドライブ(HDD)の出荷を開始したと発表した。
1月に開発コード名「Mikey(マイキー)」として発表した1.0インチHDDと、開発コード名「Slim(スリム)」として発表した1.8インチHDDだ(関連記事)。1.0インチのものを「Microdrive 3K8シリーズ」、1.8インチを「Travelstar C4K60 Slimシリーズ」という名称で出荷した。すでに一部の家電メーカーでは同製品を搭載した試作品を製作しており、2005年末にもこれらのHDDを搭載した製品が市場に登場する見込みだ。日立GSTでは、携帯電話やオーディオビデオプレイヤーに搭載されるのではないかとしている。
1.0インチのMicrodrive 3K8は6Gバイトと8Gバイトの2種類を用意し、従来製品と比べて20%の小型化と約40%の低消費電力化を実現した。情報家電の内蔵HDDとしては業界で初めてCE-ATAインターフェースを採用し、実装コストを下げた。また、落下によるデータ消失を防止するため、落下センサ技術「Extra Sensory Protection(ESP)」もオプションとして用意している。ESPはHDDに内蔵した3軸の加速度センサが落下状態を検出すると、 磁気ヘッドを円板上から待避させて磁気ヘッドと円板が接触しないようにし、傷によるデータ消失を防ぐものだ。日立GSTはこの技術を特許出願している。
1.8インチのTravelstar C4K60 Slimは「1.8 型HDDで最も薄く、 最も軽い製品」(同社)という。1枚円板のものと2枚円板のものがあり、1枚円板の製品の厚さは約5mmだ。容量は20Gバイト/30Gバイト/40Gバイト/60Gバイトの4種類で、ZIFコネクタを採用して機器に実装しやすいようにした。
Microdrive 3K8はすでにサンプル出荷を開始しており、量産出荷は10月からの予定だ。また、ESP機能やCE-ATA/ATA on MMCインターフェースを搭載したモデルの出荷は12月を予定している。Travelstar C4K60 Slimは30Gバイトモデルの量産出荷が9月末、60Gバイトモデルが2006年第1四半期の予定となっている。
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