2007年にMP3プレイヤー市場で世界一になることを目指すSamsungは、工業デザイナー部門やフラッシュメモリ製造工場の力を動員して、音楽プレイヤーの開発に取り組んでいる。
こうした取り組みの成果として最初に市場投入される製品が、8月に発表される予定のMP3プレイヤー「YP-T8」だ。YP-T8は、1.8インチのカラー画面を搭載し、MPEG-4形式の動画再生機能を備えるフラッシュメモリベースの製品だ。
また、Samsung Electronics Americaのデジタルオーディオ担当シニアマーケティングマネージャMark Farishによると、同社では現在、あるゲーム開発メーカーと協力しながら、1970年代や80年代のアーケードゲームを同プレイヤーで楽しめるようにする作業を進めているという。
同社はまず8月に、512Mバイトのメモリを搭載するモデルを200ドル、1Gバイトのメモリを搭載するモデルを250ドル、2Gバイトのメモリを搭載するモデルを300ドルで発売する予定だ。その後、2006年の初めには4Gバイト、そして2007年には10Gバイトのモデルを投入するという。
Samsungはミニハードディスク搭載型の音楽プレイヤーからフラッシュメモリ型の製品へと軸足を移す方針のようだ。同社は2004年にミニハードディスクを搭載したプレイヤーを発表したが、2005年はミニハードディスク搭載型の製品を発表する計画はない。
「フラッシュメモリベースの製品で、(ハードディスク搭載型と同じ)4Gバイトの容量を達成する目処がたった」とFarishは述べた。しかし、Samsungは1.8インチのハードディスクを搭載する携帯プレイヤーも引き続き生産する予定だ。
現在、デジタル音楽プレイヤー市場を大きくリードしているのはApple Computerだ。しかし、Samsungは、携帯電話やテレビといった分野で業界大手に成長する過程で編み出した方程式を、音楽プレイヤーにも適用できると考えている。
Samsungは、フラッシュメモリや液晶画面の分野をリードする世界最大のメーカーである。同社はここ数年の間に、大規模なデザイン部門を設置した。製品部門とデザイン部門を相互に協力させることにより、同社では、幅広い範囲の製品ラインを考案し、その後、最も売れ行きの良い製品にターゲットを絞って、デザインを洗練させていくことが可能になった。
また、Farishによると、Samsungは2004年に、使い勝手が悪いと不評だった音楽プレイヤーのデザイン業務を携帯電話を手掛けるグループに移行したという。
同社は、また、USBメモリの機能も兼ねるフラッシュベースのMP3プレイヤーも発表する計画だ。512Mバイトのモデルは、9月より99ドルで発売される。
さらに、Samsungはこれまで以上にDVDレコーダーの開発に力を入れる計画だ。北米市場では2004年後半からようやくこれらの製品の発売を開始したばかりだと同社関係者は述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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