これまで「Esther」(開発コード名)と呼ばれていたC7は、「C3」と呼ばれていたViaの現行チップとは大きく異なる。たとえば、C7の製造は、IBMがニューヨーク州イーストフィッシュキルの90ナノメートル製造プロセス施設で行うことになっている。Viaは、これまで台湾の製造施設を利用していた。C7はこの移行により、消費電力削減のためのシリコン層を追加するSOI回路基板も採用することになる。
同チップは、多数のセキュリティ機能も搭載する。IntelやAMDの最新プロセッサの多くと同じように、C7にもNXビットが追加され、プロセッサが多くのバッファオーバーフロー攻撃を防げるようになっている。Viaは、ドキュメントの暗号化を容易にする回路も組み込んでいる。ユーザーがノートPC間のVoIP通話を暗号化できるようにする機能もある。これらのオプションを利用可能にするソフトはこれから登場してくる。
さらにViaは、消費電力削減に向け、アイドル時や計算処理の負荷が軽いときにプロセッサの速度を落とす技術もC7に組み込んでいる。そのため同チップの最大消費電力は、1GHz時で3ワット、1.6GHz時で12ワットとなっている。また、必要に応じて2GHzまで動作速度を引き上げることができる(この際の最大消費電力は20ワット)。
「消費電力は動作速度の2乗に近い増加を見せる」と、Viaのチップ設計子会社Centaur Technologies社長のGlenn Henryは語っている。
これに対し、AMDのTurionチップは、消費電力が25〜35ワット(各モデルによって異なる)で、2GHz以下で動作する。IntelのPentium Mチップは、消費電力27〜55ワットで、動作速度は2.13GHzとなっている。ただし、性能と消費電力の複雑な比較は困難で、実際の結果はシステム全体の設計によって変わる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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