コダックは3月17日、Wi-Fiに接続可能な新型デジタルカメラ「EasyShare-One」を国内初公開した。PCを介さずデジタルカメラで撮影した画像をオンラインアルバムに載せたり、電子メールに添付して送れたりする。国内では年内の販売を目指す。
EasyShare-Oneは1月に米国のConsumer Electronics Showで発表されたものだ。802.11b対応のSDカード型無線カードを差しこんで利用する。同社によると、この無線カードを採用した製品はEasyShare-Oneが世界初という。無線カードの製造元は明らかにしていない。
「EasyShare-One」(奥)とSDカード型無線LANカード(手前)。タッチパネルは同梱のスタイラスで操作できる |
無線LANを使うことで、デジタルカメラから直接インターネットにアクセスし、同社のオンラインアルバムサービス「ofoto」に撮影した画像を掲載できる。また、メールに添付して画像を送ることもできる。同社のWi-Fi対応プリンタを使えば、無線で画像データを送信して印刷することもできるという。
EasyShare-Oneは2004年にコダックがチノンを買収して設立したコダック デジタル プロダクト センターで開発された。コダック代表取締役社長の小島佑介氏は、「デジタルカメラはどの企業も薄型化、小型化、高画素化ばかりを追い求め、結果としてどこのメーカーの商品も変わらないものになってしまった。コダックは(デジタルカメラで撮影した画像をPCにため込まずにプリントするという)絶対プリント主義と、Wi-Fi機能を備えたEasyShare-Oneで勝負していく」と話す。
EasyShare-Oneはデジタルカメラとしては最大級の3インチ液晶ディスプレイを搭載し、タッチパネルで操作できる。256Mバイトのメモリを内蔵しており、メモリカードがなくても約1500枚の写真が保存できる。画素数は4Mピクセルで、3倍ズームが可能。USBポートを使ってPCに接続することもできる。
米国では6月から7月にかけて発売される予定で、EasyShare-Oneは599ドル、SDカード型の無線カードは別売りの99ドルで発売される見込みだ。
国内での展開は米国よりも後になると見られる。日本では米国ほど公衆無線LANスポットが普及しておらず、利用場所が限られること、ofotoの日本語版が提供されていないので日本の消費者に対する訴求力が弱いことがネックとなっている。同社ではofoto日本語版のリリースに合わせてEasyShare-Oneを国内でも展開したい考えで、「年内には発売したい」(同社)としている。
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