Microsoftは米国時間24日、同社が「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親である坂口博信氏と契約を交わしたと発表した。これにより、Xboxの次期バージョン向けに2本のタイトルが制作されることになった。
同氏は、今年中に一般発売されるとみられているXbox 2に対応した、2本のオリジナルRPGを制作する。MicrosoftバイスプレジデントのPeter Mooreは今回の動きについて、アジア地域でのXboxの大幅な売上拡大を目指す新たな戦略の一環だと説明している。
「今後10年のアジア市場戦略を考えた場合、われわれの所有する知的財産への投資は絶対的に重要だ」(Moore)
Xboxは予測通り、日本やアジアの各国で苦戦を強いられている。同ゲーム機は、全世界でこれまでに2000万台以上販売されているが、日本を含むアジア市場ではわずか180万台に過ぎない。
日本の場合はとくに厳しい状況で、XboxはソニーのPlayStation 2や任天堂のGameCubeに押され、市場シェアが1桁台に留まっている。この原因は、Xboxの筐体が日本の基準で見るとあまりに大きく不格好であり、また地下鉄シミュレータや侍の戦いなど日本人独特の嗜好に合うゲームタイトルがない点にある。
Mooreによると、Xbox 2ではこうした問題が解消されるという。
「苦戦の原因となっている障害を取り除いていく。自分たちの失敗から学ぶというのは、Microsoftの優れた点の1つだ」(Moore)
坂口氏は、ゲーム業界で最も影響力の大きい人物の1人と各方面からみなされており、同氏が開発を指揮した「ファイナルファンタジー」シリーズは、これまでに11タイトルが出され、全世界で合計6000万本が販売されている。さらに、この作品を真似たゲームも数多く登場している。
同氏は「ファイナルファンタジー」を題材にした映画を制作したが、これが興行面で失敗に終わったため、昨年ゲーム開発会社のスクウェアを辞めて、ミストウォ−カーという制作会社を自ら立ち上げた。
Mooreによると、坂口のつくる新しいゲームはどちらもXbox 2専用になるという。同氏は両作品ともすでに開発が進んでいると述べたが、リリース時期については明らかにしなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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