AMDはPICの市場投入に向けた動きをリードしていく意向だが、このマシンを自社で製造するわけではない。PICの第一弾となるマシンは、Solectronが製造を行う。AMDは基本的に、各国の通信事業者あるいはISPなどの企業にPICの設計をライセンスする計画で、地元メーカーへの生産委託と、流通/マーケティング/価格設定はライセンスを受けた各社が行うことになる。これにより、各社は自社ブランドでのPIC販売が可能になり、消費者の負担軽減のための自由に補助金を出せるようにもなる。AMDは当初、ブラジル、中国、インド、メキシコ、ロシアの企業各社に狙いを絞っている。
PICを構成する個々の部品を選択する際に、AMDはWindowsとウェブ関連ソフトの互換性実現に加え、低価格化も目指した。PICの心臓部となるx86チップのAMD Geode GX500は、わずか1ワットしか電力を消費せず、冷却ファンがなくても動作するため、その分部品のコストも下げられる。PICマシンは、128MバイトのRAMと10Gバイトのハードディスク以外にも、モデムと、キーボードなどの周辺機器増設用として4つのUSBポートを搭載する。
低価格のインターネットアクセス用機器を投入する取り組みはこれまでも多数あったが、その大半は失敗に終わっている。
PICは、これらのインターネットアプライアンスと似ているが、AMDではPICの方がコストが安く利便性も高いとしている。
基本的にはインターネットアクセス端末でしかないインターネットアプライアンスと異なり、PICはネットに接続してウェブサーフィンを楽しんだり、ストリーミングビデオを観たり、電子メールを読んだりするほか、従来のPCと同じようにオフラインでワードプロセッサを使ったりドキュメントを見ることができる、とHowardは説明している。
AMDでは、10月28日(米国時間)にPICを正式に発表するとともに、最初の顧客3社を公表することになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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