Microsoftが、MSN TVセットトップボックスの新バージョンをリリースする準備を進めている。今度のバージョンは、テクノロジー初心者ではなく、インターネットに精通したユーザーを狙ったものになる。
最初のWebTVとその後継のMSN TVはこれまで、電子メールを簡単な方法で読みたいと思う年配者層を対象に販売されてきたが、新バージョンは、すでにPCを所有してブロードバンド接続もしているような、ネットワーク化された家庭を対象に販売される。
「ブロードバンドは爆発的に普及しており、ホームネットワーキングも人気が出てきた。新市場に向けて、われわれの事業を拡大するチャンスだと考えている」と、MSN TV担当ゼネラルマネージャーのSam Klepperはインタビューのなかで述べた。
MSN TV 2は、家中の至るところでオーディオやビデオを楽しめるようにする目的で開発される一連の新製品のうちの1つだ。これとは別の取り組みを通して、Microsoftは今秋、Media Center Extenderを発表する予定だ。こちらはセットトップボックスファミリーの1つで、Media Center PCに保存されたTV番組を別の部屋で再生することを可能にするもの。
MSN TV 2は199ドルで発売され、インターネットやPCからストリーム配信されたビデオや音楽を再生する機能をもつ。そのほかにも、電子メールやコンピュータから取り込んだ写真を、スライドショーとしてリビングルームで鑑賞することもできる。デバイスは家電メーカーThomsonが製造し、RCAブランドの名で提供される。
製品は、年末のホリデーシーズンをめがけて出荷される予定だが、Microsoftに近い関係者によると、10月には大手家電販売チェーンのBest BuyやCircuit Cityのほか、Amazon.comで売り出されるという。
オリジナルのWebTVは、1997年にMicrosoftに数億ドルで買収され、その後、製品はMSN TVへと姿を変えた。
3ComのAudreyやSonyのeVillaのような他のインターネット機器は、PCに対抗できず短命に終わったが、WebTVは、安く、しかも簡単な方法で電子メールを読みたいという、ニッチ市場を見つけ出すことに成功した。WebTVサービスには、約100万人の加入者がいた。Klepperは、MSN TVサービスの加入数については明らかにしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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