Apple Computerは第4世代となる新しいiPodを発売した。ケースがさらに薄くなり、iPod miniと同じクリックホイールをナビゲーションに採用したほか、バッテリーの持続時間が大幅に向上している。
今回発表された2つの新モデルは、いずれも従来版より100ドル安くなっており、20GBのiPodは299ドル、また最高機種の40GBモデルは399ドルとなった。
これまで299ドルで販売されていた15GBバージョンは姿を消した。
Appleによると、新iPodはAppleの直営小売店や同社ウェブサイト、その他の小売店ですでに販売しているという。
Appleは19日(米国時間)、このニュースを同社ウェブサイトで発表した。しかし、この詳細を最初に報じたのは、18日発売のNewsweekの特集記事だった。Newsweekの表紙には、真っ白な新モデルの1つを持つAppleの最高経営責任者(CEO)Steve Jobsの写真が掲載されている。なお、2002年1月には新iMacがTimeの表紙を飾ったことがある。
新しいiPodのバッテリーは連続12時間稼動可能で、現行モデルの8時間よりも持ちがよくなっている。これは電力管理機能が向上したことによるもので、大容量のバッテリーを採用したわけではないとNewsweekは報じている。また、クリックホイールのインターフェースは、Appleが今年1月発表のiPod Miniで導入したのと同様のものとなっている。
また、新iPodではソフトウェア面でもいくつかの改善が見られる。たとえば、オーディオブックの再生速度を変えられる機能や、複数の再生リストをiPodから作成/編集できる機能などだ。従来は、作成できるプレイリストは1つだけで、曲は追加できるが削除はできなかった。
iPodは、Appleにとって売上と利益の面で大きく貢献しており、現在同社ではiPodとMacの販売台数がほぼ同じとなっている。
新モデルはiPodの第4世代となる。2001年10月に発売された初代iPodは399ドルでハードディスク容量は5Gバイト、回転して楽曲ライブラリをナビゲートするメカニカルなホイールがついていた。iPodはその後もこの基本デザインを踏襲しているが、このホイールはメカニカルなものからタッチパネル式のものに変更され、また本体のサイズも小型化した。
一方、ソニーやDellなどの競合他社からも、新たにハードディスクを搭載した音楽プレイヤーが発売されているが、どれも市場シェアや社会的な影響力の点で、iPodのレベルには達していない。
今年夏に自社ブランドの青いiPodを販売開始するとしていたHewlett-Packard(HP)では、新モデルの登場を待つために発売の時期を延期した。
「われわれは、この驚くべき新たな第4世代のiPod登場を待つことに決めた。そうすればわれわれの顧客に対して、いっそう素晴らしい経験を提供することができると考えたからだ」と、同社最高経営責任者(CEO)のCarly FiorinaはAppleのプレスリリースのなかで述べ、HPのiPodは9月に発売になると付け加えた。
Appleは、60GバイトのiPodを発売する計画はいまのところないと語った。iPod用のハードディスクを供給している東芝は6月に、60Gバイトのディスクを開発中であることを明らかにしていた。このときには、東芝のある幹部がこのディスクを購入するのはAppleであると語ったというコメントが複数の海外のメディアで引用されていたが、しかし東芝米国法人の幹部らはコメントを控えていた。
また同社は19日に、iPodの新しいソフトウェア機能は旧モデル向けには提供されないことを明らかにした。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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