会社分割により2社体制を計画している米Palmは、このほど分割後のハードウェア専業新会社名をPalmOneと決定した。
ハンドヘルド機器及びそれに搭載するオペレーティングシステム(OS)のメーカーであるPalmは、米ライバル会社Handspringの買収と自社ソフトウェア部門の分離独立が完了する今秋までは、Palm名称を使い続ける。その後、ハードウェア専業の新会社名をPalmOneとし、OSの提供する新会社名は現行のPalmSourceを引き続き継承する予定だ。
この分割会社名が決定されるまでには相当の困難があった。会社分割後の両新会社がともにブランド価値のあるPalm名の恩恵にあずかれるようにするためだ。この試みは同社が2年前に会社分割を計画しはじめた段階にまで遡る。困難を極めた理由の1つに、Palm名称が指し示すものが複数存在した事が挙げられる。現在では、Palm社自身、同社製ハンドヘルド機器、そしてその上で稼動するOSという3つの異なる意味を持っている。
同社の役員会ではこの問題解決のために、相当な時間と資金が費やされた。PalmOneという社名が決定されるまでに、プロジェクト団体やコンサルタントへ何十万ドルが支払われている。
だが、今回の名称変更がなされてしまえば、今後OSは「Palm」名称で、そして同OSを搭載する製品を扱う会社は、「Palm Powered」として引き続き製品を売り込むことができる。
一方で、ハードウェア新会社PalmOneは良く知られたPalmロゴを今後使用できなくなる。これは大きなセールスポイントの1つを失うことになると、アナリストは言う。近年、Palmのハンドヘルド製品はソニーなどのライバル機器メーカーに技術革新の面で後塵を拝しているが、購入者の高い認知度があるブランド名のおかけで、No.1のシェアを維持できている、とアナリストは分析している。
赤とオレンジのPalmOneロゴは、来春にも新ハードウェア製品に取り付けられるだろう、とPalmのセールスアンドマーケティング部門上級副社長を務めるKen Wirtは述べた。今秋に発売予定のハンドヘルド製品は伝統的な青いPalmの円形ロゴをそのまま使用する予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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