三菱電機は5月26日、液晶テレビ「REAL(リ・ア・ル)」シリーズ5機種を発表し、液晶市場に本格参入すると発表した。6月21日より順次販売する。
今回の発表の目玉は、デジタルハイビジョン信号を劣化させずに再現できるフルHDパネルを採用した37V型。フルHDパネル採用の37V型テレビは「世界初」(同社)という。これにより、従来のWXGAの約2倍となる622万画素の表示が可能となる。
三菱電機はデジタルハイビジョン信号を劣化させずに再現できるフルHDパネルを採用した液晶テレビなど、5機種を発表した。 |
三菱電機リビング・デジタルメディア事業本部副事業本部長の古賀良男氏によると、フルHDパネルは台湾メーカーから調達しているという。「三菱電機の技術を提供できる企業と組んでいる」(古賀氏)。同社では液晶パネルを韓国メーカー1社、台湾メーカー2社の計3社から調達しているが、「国内メーカーと比べて遜色(そんしょく)はない」とした。
三菱電機は液晶テレビメーカーとして後発になるが、古賀氏は「(参入時期として)今がちょうどいいタイミングだ」と話す。「他社に先行して製品を投入すると企業イメージは上がるが、商売としては規模が出ない。また、地上デジタル放送が始まったことで高画質へのニーズが高まっている」として、市場の伸びに合わせて製品を投入していくとした。
販売価格はオープンだが、市場想定価格は37V型の「LCD-H37MRH4」が65万円、32V型の「LCD-H32MX4」が45万円、27V型の「LCD-H27MX4」が35万円、23V型の「LCD-H23MX」が30万円。いずれも地上・BS・110度CSデジタルハイビジョンに対応している。20V型の「LCD-20V4」はアナログ放送のみの対応で、市場想定価格は13万円。
シェア目標については、「三菱電機はブラウン管テレビで約10%のシェアを持っており、液晶テレビでもできるだけ早く10%を取りたい」(古賀氏)としている。
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