小型ハードディスク市場の競争が激化するなか、米Apple Computerは新型iPodで日立製の小型ハードディスクを採用する。
Appleが採用するのは直径1インチの4GBディスク。日立にとって、これは音楽プレーヤー分野で2件目となる大型契約だ。昨年10月には、米Dell Computerが日立製1.8インチディスクを搭載した音楽プレーヤーを発売している。
Appleは、新iPodのディスクのメーカー名を公表していなかったが、日立に近い情報筋がディスクの供給元は同社であると認めた。
小型ハードディスク分野で製品を出す計画がある企業は3社だけなので、メーカーの選考はかなり簡単だ。Rio音楽プレーヤー用の2GBミニディスクを作っている新興メーカー、米Corniceは、iPodには関与していないと述べた。また、Appleの既存のiPod用に1.8インチディスクを供給している東芝では、今年後半まで1インチサイズのディスクを発売しないと見られている。
小型ハードディスクは、パソコン技術を家庭に導入する上での重要なコンポーネントとなっている。米TiVoのパーソナルビデオレコーダーなどの機器では、録画されたテレビ番組をハードディスクに保存する。一方、韓国のSamsungは、1インチのハードディスクを使用する小型ビデオカメラを発表している。
iPodもまた、ハードディスク内蔵ポータブル音楽プレーヤーの普及に貢献してきた。実際には、楽曲をフラッシュメモリに保存するタイプの携帯音楽プレーヤーの方が主流だが、このタイプのプレーヤーはストレージ領域が約256メガバイトほどしかなく、数ギガバイトの容量があるハードディスク内蔵タイプのものよりも保持できるデータ量が少ない。
しかし実際には、直径1.8インチ以下のディスクを使った小型ハードディスク市場には、つい最近まであまり活気がなかった。米IBMは、90年代に初の1インチディスク「マイクロドライブ」を設計したが、販売数は伸びなかった。また東芝は、大手メーカーで初めて1.8インチディスクを生産したが、今のところその大部分はiPodで使われている。
しかし昨年、日立とCorniceがこの市場に参入してきた。
なお日立は、2002年にIBMのハードディスク部門を買収した際に、小型ハードディスクに関する技術も獲得した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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