ロンドン発--WikiLeaksの創設者であるJulian Assange氏は、エクアドルから亡命を認められた数日後の英国時間8月19日、避難場所である当地のエクアドル大使館から支持者とメディアに向けて演説した。
スウェーデンへの身柄引き渡しに直面しているAssange氏は10分間にわたって声明を読み上げた後、大使館の中に戻っていった。同氏は、WikiLeaksとそのスタッフおよび支持者に対する米国主導の「魔女狩り」を止めるよう求めた。
Assange氏は、同氏に亡命を認めたエクアドルの動きについて「勇敢」だと評し、将来的に実現を希望するいくつかのことを簡潔に説明した。しかし、同氏の亡命条件の1つとして、政治的な声明を出すことは禁じられており、それを破った場合は亡命状態が取り消されることになる。同氏が極めて慎重にそのバランスを保ったことは間違いない。Assange氏は18日の演説について、エクアドル当局から許可を得ていた可能性が高い。同氏の亡命状態を考えると、エクアドル当局は今回の声明を政治的なものではないと判断した可能性が高い。
米国は「米連邦捜査局(FBI)の捜査」を打ち切り、「財産と権力を持つ人々の真実を暴こうとする」ジャーナリストに反対する行動をとらないと誓わなければならない、とAssange氏は述べた。
同氏は、「抑圧は団結の下に行われている。応答も完全な団結と決意の下に行われなければならない」と付け加えた(WikiLeaksにはAssangeの演説の全文が掲載されている)。
本稿執筆時点では演説が終わった今も約100人の英国の警察官が大使館の外側に配置されており、Assange氏が逃亡を試みたり、うっかり大使館の敷地外に出てしまったりした場合に備えて、建物を取り囲んでいる。エクアドルは先週、スウェーデンおよび英国政府がAssange氏を米国のような第三国に引き渡さないことを保証できなかったと主張し、オーストラリア国籍を持つ同氏に亡命を認めた。米国に身柄を引き渡された場合、同氏は諜報活動取締法の下で起訴され、死刑評決を受ける可能性がある。
Assange氏は19日、エクアドルの領土内に留まるために大使館の建物から外に出ず、高さ約6フィート(約182cm)の1階バルコニーの近くから演説を行った。
さらに、Assange氏は米国と英国、スウェーデン、およびオーストラリアの人々に対し、「彼らの政府が同氏を支持していないにもかかわらず」、同氏を支持してくれていることを感謝した。
「そして、今も正義のために戦ってくれている政府の賢明な人々へ。あなたが勝利を収める日が訪れるだろう」(同氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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