フィルモア・アドバイザリーは12月16日、iPhoneアプリを利用したアンケートシステム「AskSmart.ly(アスク・スマートリー)」を公開した。App Storeから無料アプリ「AskSmart.ly」をダウンロードしたユーザーに対して、さまざまなアンケートを実施できる。
アプリのユーザー(同社ではTakerと呼ぶ)は、年齢や性別などの情報を入力すると、その条件に合わせて「Task(タスク)」と呼ぶアンケートに回答できるようになる。Takerがタスクに回答すると、タスクごとに指定されたポイントを得られる。このポイントは、1ポイント1円換算で自身のPayPal口座に送金可能だ。今後は他社が手がけるポイントサービスとも連携していくという。
タスクの依頼者(Giver)は、対象となるTakerの属性や調査期間を指定した上で、選択式および自由回答形式のアンケートを作成できる。ただし現時点では分岐をするようなアンケートには対応しない。iPhoneのカメラを利用して、写真で回答を求めるといったことも可能だ。さらに位置情報の送信に同意したTakerからは位置情報も取得できる。回答結果は、リアルタイムで集計され、いつでも閲覧できる。Takerへ付与するポイントもGiverが自由に指定できる。
フィルモア・アドバイザリー代表取締役社長の森航介氏は「単純なアンケートツールとして利用するだけでなく、エスノグラフィー(集団行動の調査)やキャンペーン、プロモーションにも利用できる」と説明する。「支持政党についてのアンケート」というような基本的な使い方だけでなく、特定の属性に対して「自宅の冷蔵庫の写真を撮ってください」といった質問をすることで生活行動を調査したり、「この商品を購入したあとに写真を送付してください」とタスクを投げることで、購入者にポイントをキャッシュバックしたりするといったことも実現できるという。
同社では今後、英語版のiPhoneアプリを提供するほか、Androidアプリも開発中だという。「世界で5000万台以上とも言われるiPhoneに加え、Androidも提供することで通常のモバイルリサーチとは異なる規模での可能性がある。たとえば『あるブランドの着こなしについて世界中から写真を集める』といったような、クラウドソーシング的な利用もできるようになる」(森氏)
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