Microsoftは米国時間9月9日、中規模企業が顧客を管理するためのプログラムである同社CRMソフトウェアの次期バージョンについて、パブリックベータ版の準備が整ったことを明らかにした。
「Microsoft Dynamics CRM 2011」と呼ばれる同プログラムは、サーバソフトウェアまたはホステッドサービスとして購入することができる。現行バージョンである「CRM 4」のホステッド版は、米国とカナダにおいてのみMicrosoftにより提供されている。2010年末までに正式版が予定されている今回の新バージョンにより、Microsoftはホステッド版の提供を40カ国以上に拡大する予定である。
Microsoftのバイスプレジデントを務めるMichael Park氏は今週のインタビューで、CRMの新バージョンは、新しいレポート機能が追加され、「Outlook」との連携が強化され、Outlookにさらによく似たものとなると述べた。
Park氏は、今回のバージョンにより、さらにどれだけの顧客が自社サーバで稼働するバージョンに代わってホステッド版を採用するかについて、予測することは避けた。
「その予測は難しいし、率直に言って、顧客が採用してくれるのであれば、どちらの形態でもわたしは構わない」とPark氏は述べた。
Microsoftは、CRM分野において、Oracleといった従来からの企業や、オンラインのみで製品を提供する競合企業Salesforce.comとの厳しい競争に直面している。
また、SalesforceとMicrosoftは、開発者が独自のオンラインソフトウェアを作成するために使用できるツールを提供するという点においても競合している。SalesforceはForce.comを提供しており、MicrosoftはクラウドベースのOSである「Windows Azure」など、いくつかのオプションを提供している。またMicrosoftは、開発者がCRM製品の上に、カスタマイズされたアプリケーションを構築できるようにしている。MicrosoftはCRM 2011とともに、このようなアドオンを推進するためのオンラインマーケットプレイスを提供する計画である。まずは、顧客がこのような製品を検索および試用できるようにする予定だが、Microsoftはマーケットプレイスを介して他の製品を販売する機能も追加したいと考えている。
「それは約1年先のことである」とPark氏は述べた。「2012会計年度になると思う」と続けた(Microsoftの2012会計年度とは、2011年7月から2012年6月までである)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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