グリーら、第2回「Japan VR Summit」を11月16日に開催--躍進する中国VR市場に着目

 グリーとVRコンソーシアムは9月29日、カンファレンス「Japan VR Summit 2」に関する説明会を、報道陣向けに実施。開催概要を発表した。

 Japan VR Summitは、日本国内におけるVR市場の活性化を目的として開催しているカンファレンス。VR市場を牽引するキーマンを国内外から招いたトークセッションのほか、VR関連製品の体験ブースや展示なども行っている。第1回を5月10日に開催し、5つの異なるパネルディスカッションを実施。当日は500人ほどが来場したという。

 第2回となる今回は、11月16日にロイヤルパークホテル(水天宮)にて開催。参加費は税込5万円で、早割(10月25日までの申し込み)および、VRコンソーシアムの会員は税込3万2000円となっている。公式サイトを通じて申し込むことができる。

  • グリー取締役 執行役員 荒木英士氏

 主催者のひとりであるグリー取締役 執行役員の荒木英士氏は、今回のテーマとして「中国市場」を挙げ、中国市場をフィーチャーした「世界最大?中国VR市場のポテンシャル」のセッションを設けたという。

  • 中国VR市場のデータ

 荒木氏によれば、中国のVR市場はめざましい成長をとげているという。リサーチ会社のデータによれば、市場規模は2016年で56.6億元(約870億円)、2020年には556.3億元(約8570億円)に達するとの予測がされている。また「ヘッドセットを作っているメーカーだけで100社以上あるといわれているほどハードウェア関連が盛ん」とも付け加えた。

 このセッションでは、中国からモバイルVRメーカーの「BaoFeng Mojing」のZeng Xianzhong氏、PC向けVRメーカーの「3Glasses」のJessie Wang氏、VRアミューズメント施設を展開する「FAMIKU」のFrederick氏、モバイルVRメーカーの「Pico」のKaren Zu氏といったトッププレーヤーが登壇する。荒木氏によれば、各社デバイスだけではなくコンテンツ開発やプラットフォームもあわせて展開しており「日本や欧米は役割分担が進んでいるが、中国のトッププレーヤーは一気通貫で全部やるというスタイル。そのメリットなどを語っていただけるのでは」とした。

「世界最大?中国VR市場のポテンシャル」
「世界最大?中国VR市場のポテンシャル」

 このほか、「先駆者から学ぶ~VRアトラクション編」では、お台場で運営しているVR施設「VR VONE」を手がける、バンダイナムコエンターテインメントの小山順一郎氏や田宮幸春氏をはじめ、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイや、東京ジョイポリスやオービィ横浜などの施設事業を展開するセガ・ライブクリエイションから関係者が登壇予定。

「先駆者から学ぶ~VRアトラクション編」
「先駆者から学ぶ~VRアトラクション編」

 さらに「VR トッププレイヤーが描く2020年のビジョン」と題したセッションには「Vive」を展開しているHTCや、「PlayStation VR」を展開しているソニー・インタラクティブエンタテインメントの担当者らが登壇。「さまざまな産業におけるVR/ARの活用事例」では、「Ingress」や「Pokemon GO」で知られるNianticアジア統括本部長の川島優志氏や、コロプラ代表取締役社長の馬場功淳氏らが登壇。投資家向けの「投資家が展望するVRの収益化」と題したセッションも設けられている。

  • 「VR トッププレイヤーが描く2020年のビジョン」

  • 「さまざまな産業におけるVR/ARの活用事例

  • 「投資家が展望するVRの収益化」

  • VRコンソーシアム代表理事 藤井直敬氏

 もうひとりの主催者であるVRコンソーシアム代表理事の藤井直敬氏からは、以前はかなり高額だったハイエンドなヘッドマウントディスプレイ型VRシステムが、今は10万円前後と“頑張れば一般人にも手が届く価格”になったこと、またここ半年で雑誌におけるVRに関する特集記事も多く組まれるようになり、VRに関連したニュースも増えていることから、VRという言葉が市民権を得つつあり、“VRがはやっているらしい”と一般の人に伝わっている状況にあることが語られた。また、VR関連に事業としての投資をかけ、参入を検討したり、実際に参入したりしている企業が増えているという。

  • 藤井氏が示したVR市場のハイプ・サイクル

 一方で、ハイプ・サイクル(新技術の認知度や期待度)を示すなかで、日本のVR市場はまだまだ黎明(れいめい)期であり、なおかつ「この1年の間で、必ずがっかりする期間がくる」と指摘。業界関係者の熱意や資金が動くことで必ず乗り越えられる部分であるとし、その先に長く緩やかなスロープでVRが社会に根付くことが期待されるという。そのためには、がっかりしてしまうフェーズを最小化し、成長のカーブに乗ることがVR関係者の望むことだと語った。

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