世界各地に埋設された地雷。負の遺産である危険な地雷の除去を安全かつ迅速に実行するため、特殊なドローン「Mine Kafon Drone(MKD)」が開発されている。現在クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で、MKDの完成と実地試験の実施に必要な資金を集めるキャンペーンが展開中だ。
開発チームによると、全世界には今も1億個の地雷が埋まったままで、地雷によって毎日10人もの一般市民が亡くなったり障がいを負ったりしているそうだ。現在もさまざまな方法で地雷除去の取り組みは実施されているものの、すべての地雷を除去または見つけるには1100年かかる計算だという。
MKDは、地球上の地雷を10年以内にすべて処理することを目指して開発されたドローン。地雷の発見から爆破処理までを、安全に実行できる。
MDKの地雷処理は、マッピング、位置特定、爆破という3段階で進む。まず、埋設されていると思われる危険な地域の上を飛行し、おおよその状況を把握する。次に、地上約4cmという低空飛行をして、金属探知機で地雷の詳細な位置を調べる。最後に、ロボットアームで小さな爆発物を運んで地雷の上に置き、爆破処理する。
この方法で処理すると、既存の方法に比べ最大で20倍迅速に地雷を除去できるとしている。さらに、除去コストは200分の1で済む可能性があるという。しかも、離れた場所から安全に操作できるため、作業員が危険にさらされることもない。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間9月1日まで。記事執筆時点(日本時間8月3日16時)でキャンペーン期間は28日残っているが、すでに目標金額7万ユーロを大きく上回る約9万5000ユーロの資金を集めている。
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