「Firefox for Android Beta 33」がリリース--「Chromecast」へのストリーミング機能を追加

Seth Rosenblatt (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年09月08日 13時07分

 Mozillaは、モバイル版「Firefox」の競争力を維持する取り組みとして、同ブラウザの新たなビルドでリモートストリーミングメディア機能のサポートを追加した。

 米国時間9月4日夜にリリースされた「Firefox for Android Beta 33」で注目の機能とは、動画ストリーミング機能「Send to device」(デバイスに送信)だ。この機能は、ユーザーのモバイル端末上にある動画をテレビや別のセカンドスクリーンへストリーミングすることを可能にする。動画が埋め込まれたサイトをモバイル端末上に読み込むと、URLバーにアイコンが表示され、ストリーミングを開始できることが分かる。

 このアイコンをタップすると、ストリーミング可能な接続デバイスの一覧が開く。ストリーミングが始まると、メディアコントロールバーが画面の下部に表示され、動画の一時停止、再生、終了が実行できる。このバーは常に表示されているので、ストリーミング中に他のウェブサイトを読み込むことが可能だ。

 「Roku」を使ってこの機能を利用する場合は、「Chromecast」を使う場合より、さらにもう一段階の手順が必要だ。Rokuではまず、「Firefox Channel」をユーザーが使用するRokuサービスに追加する必要がある。

 一方で、同じくリリースされたばかりのデスクトップ版のFirefox Beta 33だが、これにはMicrosoftの「Skype」やGoogleの「Hangouts」に対抗する機能が導入されている。名前は挙げないまでも、多くのサービスが個人情報やアカウント登録といった情報を要求することを考えると、まだ名前のないこのMozillaサービスでは、Firefox以外は一切不要だ。

 WebRTC(Real-Time Communication)機能を搭載したFirefoxの新サービスは、Firefox Betaユーザー間の無料ビデオ通話も可能にしている。WebRTCは、オーディオ、ビデオ、データのストリーミング用に開発されたプラグイン不要のブラウザプロトコルだ。新たなサービスを使用するには、「Firefox Customize」メニューに移動し、ツールバーに吹き出しアイコンを追加する。Firefox Betaの情報を先取りしたい人は、こちらのページで手順を参照することができる

 Mozillaは長年にわたり、WebRTCを支持しており、GoogleはWebRTCを最も初期に導入した企業の1社だ。Googleは、WebRTCを導入したことで、Hangoutsでプラグインを不要にしたが、利用する際はGoogleアカウントが必要だ。これに対し、Mozillaがリリースしたばかりのシステムではアカウントは不要だ。

 ただし、誰もがWebRTCに好意的というわけではない。Microsoftは、ORTC(Object Real-Time Communicationsの略称)プロトコルをブラウザに採用することで対抗する計画だ。どちらも比較的新しいプロトコルであることを考えると、標準規格の座をめぐる争いに決着がつくまで、しばらく時間がかかるかもしれない。

 Firefox Beta 33の完全なリリースノートは、こちらからダウンロードできる

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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