「Amazon S3」、20%以上の値下げを発表

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 佐藤卓 長谷睦2012年11月29日 11時20分

 Amazon Web Services(AWS)が、全地域で「Amazon Simple Storage Service」(Amazon S3)の価格を約24~27%引き下げると発表した。これはクラウドプロバイダーのAWSが、自らのITインフラストラクチャにおいてスケールメリットを生かせるようになったことを示す値下げだ。

 「我々はS3の価格をすべての地域で24%から27%引き下げる」と、AWSのシニアバイスプレジデントAndy Jassy氏は語った。

 今回の値下げは、「古参のテクノロジ企業」の追い落としを狙うAWSの戦術を如実に示す実例と言える。

 Jassy氏がこの発表を行ったのは、米国時間11月27日から29日までラスベガスで初開催されているカンファレンス「AWS re: Invent」でのことだった。このイベントは、開発者とユーザーが一堂に会し、クラウドへの移行をはじめとする重要なテーマについて話し合うことを目的としている。

 Jassy氏は基調講演の中で、AWSのクラウド化されたコンピューティングインフラストラクチャの巨大な規模、顧客ベース、およびエコシステムについて説明した。その要旨は、増えつつある競合企業と比べて、AWSが圧倒的に優位に立っているという比較的シンプルなものだ。それを実証するように、Netflixがこれから数カ月以内にAWS上での運用に完全移行するとのトピックもあった。

 Jassy氏は、AWS事業の実情を示す以下の項目について説明したが、AWSの事業は、Eコマース大手であるAmazonのビジネスに占める割合が今のところ10%ほどにとどまっているため、Amazonの業績に謎を残したままだ。主なデータは次の通りだ。

  • AWSは190カ国に多数のユーザーを抱えている
  • 300の政府機関と1500の教育機関が利用している
  • Jassy氏がさらに誇らしげに述べたところでは、AWSのエコシステムにはインテグレーターからソフトウェアベンダーやマーケットプレイスのパートナーまで含まれる
  • S3上のオブジェクト数は合計で1兆3000億
  • AWSは1秒間に83万5000件以上のリクエストを処理している
  • クラスタ数は370万
  • 2012年中に、AWSは158の新しいサービスと機能を展開予定だが、この数は2011年の81を上回る
  • AWSは2012年時点で、50億ドル規模のグローバル企業に毎日サービスを提供できるだけのサーバ容量を確保している

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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