Appleとオーストラリアは同国の4Gネットワークを実際にはサポートしない、4G対応モデルの「iPad」のブランディングをめぐって、いまだに対立している。
Appleと豪競争消費者委員会(Australian Competition and Consumer Commission:ACCC)の間の調停協議は現地時間4月16日、障害となっている1つの問題、つまり4G iPadの実際の販売名について合意に達することなく終了した。両陣営は、ACCCが4Gという用語の使用をめぐってAppleを提訴した3月下旬以降、妥協案を考え出そうとしている。
iPadが採用している4Gはオーストラリアで機能しないため、同国内で同デバイスに「iPad Wi-Fi + 4G」という販売名をつけると誤解を招くおそれがある、とACCCは抗議した。オーストラリアは同国の通信キャリアTelstraを通して4Gサービスを提供している。しかし、ZDNet Australiaによると、同サービスは1800MHz以下の周波数帯で運用されているが、iPadで4G通信がサポートしているのは700MHzまたは2100MHzの周波数帯。両者の間に互換性はなく、オーストラリアで4G対応モデルを購入した人々はこれまでどおり3Gを使わなければならない。
Sydney Morning Heraldによると、AppleとACCCの間で、ある程度の進展はあったという。
Appleは、4G対応iPadとオーストラリアの4Gネットワークの間に互換性がないことを顧客に伝える警告文を既に同社ウェブサイト上に掲載している。さらに、既存の購入者にこの問題を通知して、代金の払い戻しに応じることにも同意した。
しかしACCCは、Appleがオーストラリアで販売される4G対応iPadの名称を変更し、4Gという用語を削除することも求めている。16日の協議が物別れに終わったのは、そのことが原因のようだ。
この訴訟における次のステップは、16日にメルボルンの連邦裁判所で予定されている審理で決定されるう、とSydney Morning Heraldは付け加えた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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