Microsoftの「Internet Explorer」(IE)は2012年3月、近年失っていたブラウザ利用シェアの一部を取り返し、「Chrome」「Firefox」「Opera」「Safari」 に対するリードを広げた。
Net Applicationsによる統計結果において、世界ブラウザ利用に関するIEのシェアは3月に53.8%となり、2月の52.8%から1カ月間で比較的大きく増加した。
一方、4大競合ブラウザのシェアは減少した。Firefoxは20.9%から20.6%に、Chromeは18.9%から18.6%に、Safariは5.2%から5.1%に、Operaは1.7%から1.6%に減少した。
当然ながらIEには、少なくともPC上において他のブラウザよりも大きな強みがある。「Windows」と同梱されているためだ。そして今、変わりつつあるのは、Microsoftが現行の「IE9」、そして、「Windows 8」に同梱される予定の次期「IE10」により、パフォーマンス、機能、ウェブ標準への準拠性という面においてウェブ開発者らにもはや冷笑されることのないブラウザを構築しようとしていることだ。
IE9は引き続き、それ以前のバージョンに徐々にとって代わりつつある。Net Applicationsのデータによると、PC上のブラウザ利用におけるIE9のシェアは、2011年12月に11.4%、2012年1月に11.6%、2月に12.6%、3月に15.7%となっている。
しかし、モバイルでは状況は異なる。こちらではMicrosoftのブラウザ利用シェアはわずか0.5%と、競合ブラウザから大きく後れをとっている。
モバイルではAppleの支配体制が続いているが、Safariの利用は、2月の61.2%から3月には60.5%に減少した。「Android」ブラウザも18.6%から18.3%に減少したが、「Opera Mini」は14.4%から15.4%に増加した。
モバイルでの閲覧は増加しているが、デスクトップでの閲覧も増加している。Net Applicationsによると、3月の両者の差はこれまでと変わらず、PC上での閲覧は92.5%で、携帯電話やタブレット上での閲覧は7.2%だったという。
Net Applicationsは、同社の分析ソフトウェアを使用して、特定のブラウザがサイトネットワークを訪問する各月の日数に基づいてブラウザ利用率を測定している。同社は、CIAのインターネットユーザーデータによって自社の利用率データに重み付けをすることにより、自社の分析サービスにおける国ごとの調査の違いを補正している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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