総務省は2月15日、KDDIに対して同社が提供する携帯電話サービスにおいて生じた事故を踏まえ、再発防止策を含む対策などを早急に講じ、その実施結果を報告するよう指導したと発表した。具体的には、総合通信基盤局長名の本日付けの文書により、以下の観点を踏まえた再発防止策などを早急に実施するとともに、その実施結果、今後の取り組みを3月30日までに報告するようにした。
同省では、KDDIが提供する携帯電話サービスにおいて、2011年4月以降5件の重大な事故が発生しており、これらの事故のうち2011年4月30日と2月9日に発生した事故については、スマートフォン利用者が急増する中、システムの信頼性を向上させる対策などの必要かつ適切な措置が十分に講じられていなかったことにより発生したものと考えている。
これに対してKDDIは、総務省からの行政指導を受けたことについて、顧客および関係者への謝罪のコメントを発表。KDDI代表取締役社長の田中孝司氏をトップとする調査委員会を2月14日に立上げ、原因の究明と対策を実行する。また、調査委員会の主導の下、伝送・交換・電源設備の再点検並びに開発・設計、運用保守手順の見直しも併せて実施するとしている。KDDIでは、社内調査結果および対応策を改めて公表する予定。
◇総務省が指導
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◇相次ぐ通信障害
KDDIにも行政指導--相次ぐ通信障害で3月30日までに防止策
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