トレンドマイクロは米国時間8月31日、インターネットセキュリティへの新たな脅威に対抗する製品として「Web Gateway Security」をリリースした。同製品は、URLフィルタリングを強化したり、問題や危険のある場所についての情報データベースを拡張するといった方法にとどまらない顧客の安全確保を実現するという。さらには、ネットワークに誰が、いつ、どこからアクセスし、何をしているかという詳細な情報を、短時間でIT管理者に伝えるツールも備える。IT管理者はダッシュボード(下の画像)を通じて、ユーザーやトラフィック、訪問中のサイトといったネットワーク全体の状況を、ほぼリアルタイムで一目で把握できる。
このツールを使えば、特定のサイトやユーザーに通常と異なる動きがないか、ほぼリアルタイムで監視、追跡することが可能なため、何かを発見したり、問題の発生源を特定するのに翌朝の報告を待つ必要がなくなる。
むろん、企業が「監視の目」を強化するために用いられる可能性もある。だがトレンドマイクロはそれよりも、企業がアクセスを許可しているサイトの問題を発見できる点を強調している。例えば、あるユーザーが帯域幅を過剰に消費していて、そのユーザーが通常と異なるサイトを訪問していない場合は、企業がアクセスを許可しているサイトの1つに問題が発生している可能性がある。
自社のネットワークと極秘情報を保護するとの名目で、企業は長い間ユーザーのウェブサーフィンの監視や制限を行う権利を有してきた。トレンドマイクロが先ごろIT担当幹部を対象に行った調査では、就業中に認められていないオンライン活動が行われることを懸念している幹部は全体の75%を占め、また、ショッピングやソーシャルネットワーキングといった一部サイトへのアクセス禁止を検討するつもりがあると答えた幹部は70%近くにのぼった。だが一方で、調査はそれとは別の傾向も明らかにしており、ソーシャルネットワーキングは長期的に見ると企業に利益をもたらすため、職場のコンピュータからソーシャルネットワーキングサイトを利用するリスクを容認すると答えた幹部は42%にのぼった。
トレンドマイクロは同じく31日、仮想アプライアンスの発表も行った。利用に際しては、要件を満たしたハードウェアをこのアプリケーション専用に使うか、あるいは他のアプリケーションを搭載したVMware環境にインストールするか選択できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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