トレンドマイクロは4月2日、3月のスパムマップ配信国ランキングを発表した。最も多くのスパムメールの配信元となった国は、2月に引き続いて米国となった。
2位はブラジル、3位はロシア、4位は韓国となった。2月に5位だったブラジルが2位に上がり、ロシア、韓国がそのままスライドした形だ。5位がランキング史上初めての「Unknown」となっているが、これは文字通りに配信国が不明という意味で、混沌としたスパムメール被害の状況がこのランキングからも見えてくるとトレンドマイクロではコメントしている。
以下、6位はインド(前月は7位)、7位はコロンビア(同9位)、8位は中国(同6位)、9位はポーランド(同10位)、10位はスペイン(同圏外)と続いている。
各国のプロバイダにおけるボットネットの活動を監視している「Spam&Botnet Watch」によると、スパムを配信するISPの上位10社中2社が米国のISP、4社がブラジルのISPだった。前月ランクインした中国を拠点するISPはトップ10圏外となり、代わってポーランド、韓国、インド、ベトナムのISPがランクインしている。
スパムメールが横行する理由の1つに、「グレーマーケット」の存在があるとトレンドマイクロは指摘する。これは、ある商品がA国では合法であってもB国では不法となるケースがあり、こうした法の網をかい潜り、何とか禁制品を売買しようとする人たちが集まっている市場を指す。「WORM_WALEDAC」ファミリによる薬剤販売が横行している背景には、このようなグレーマーケットの存在があるという。
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