米国政府、「オープンガバメント指令」を発表

文:Daniel Terdiman(CNET News) 翻訳校正:緒方亮、高森郁哉2009年12月09日 13時00分

 米Obama政権は米国時間12月8日、「Open Government Directive」(オープンガバメント指令)を正式に発表した。この文書では、各連邦機関に対して、価値の高いデータを誰でも入手できるようにすることや、正式なオープンガバメント計画を迅速に策定し発表することなどを求めている。

 今回の発表は、Barack Obama大統領が現職に就任して最初に出した「透明性とオープンガバメントに関する覚書」(1月21日発行)の方針に沿うものだ。この覚書にはこう記されていた。「今後われわれは協力して、国民の信頼を確実なものとし、透明性、国民参加、協業のシステムを確立する。開かれた状態は、われわれの民主主義を強化し、政府の効率と有効性を促進するだろう」

 Obama政権の最高技術責任者(CTO)Aneesh Chopra氏と最高情報責任者(CIO)Vivek Kundra氏は12月8日、生中継のウェブキャストにそろって出演し、新しい指令を詳しく説明して、国民からの質問にも答えた。このイベントは極めてくだけた雰囲気で、両氏の同僚がTwitterで拾った質問をいくつか取り上げるなど、視聴者にとって適切なものに感じられた。

 今回の指令(PDF)の主なポイントには、以下のものが含まれる。

  • 連邦機関に対して、「価値の高い」のデータセットを少なくとも3つ、45日以内に入手可能にすることを求める。具体例としては、2009年に米連邦航空局がData.govで公表した、民間航空会社の定時飛行の履行に関するデータがあるという。このデータはその後国民に活用され、Flyontime.usが誕生した。
  • ホワイトハウスに対して、60日以内にWhitehouse.gov上でダッシュボードをリリースすることを指示する。これは、指令の内容について各機関に説明の責任を持たせるために活用される。
  • 各政府機関に対し、オープンガバメントのウェブサイトを立ち上げることを求める。
  • 政府機関は90日以内に、公開されるデータの最適な活用に向けた課題と競争の作成に関して、ガイダンスを行政管理予算局から受けとる。
  • 各機関に対し、オープン性、透明性、協業という理念が恒久的に「組み込まれた」ものになるようなオープンガバメント計画を、120日以内に作成するよう命じる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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